横浜市営バス運転手減給処分事件
横浜市営バス運転手減給処分事件(よこはましえいばすうんてんしげんきゅうしょぶんじけん)とは、2021年8月16日に横浜市港南区の洋光台駅付近にて、回送バスを運転していた運転手が自身の妻を乗せて走行し、公道上に停車させて飲食をしたことが道路交通法および交通局の内規違反に問われ、同年12月23日に減給処分を受けた事件。
概要[編集]
2021年8月16日午後6時頃、横浜市営バス港南営業所に勤務する40代の運転手が運転をしていたバスで起こった。運転手が普段と変わらずに路線バスを運転していると、途中停留所から偶然当該運転手の妻がバスに乗り込んできた。運転手は終点となる洋光台駅前の降車場に到着した後、車内確認を行った。その後、自身の妻を下ろさずにバスを50mほど走行させ、近くの公道に停車。その際に妻が買ってきた軽食を休憩時間中に車内で飲食をした。15分ほど経過したのち、再び降車場まで移動させて妻を降車させたというものである。
事件発覚までの経緯[編集]
翌日および翌々日に一連の事件と思われる通報が横浜市民の声に上がった[1]。このことを受け、管轄する港南営業所が当該運転手に事情聴取の上、ドライブレコーダーを確認したところ、以下の行動が道路交通法および交通局の内規に違反しているとされた。
- 終点となる洋光台駅前の降車場にて妻を降車させなかったこと
- 降車場から公道までの約50mの走行において、シートベルトを着用していなかったこと
- 停留所ではない公道上で妻を一旦降車させたこと
- 妻とバス車内で飲食したこと
- 飲食後、妻を乗せて降車場まで移動し降車させたこと
これを受け、当該運転手には厳重注意を行ったことを8月26日に公表した。また、同年12月23日付にて減給5号(日給10%カット)の処分になった[2]。
反響[編集]
このことは神奈川県の地域新聞社である神奈川新聞社が処分と同日付けでインターネット上で公表されたことで大きな反響を呼んだ。また、翌日の24日にはフジテレビ系列のFNNプライムオンラインが利用者の意見とともに取り上げた。利用者の声として「公私混同をすべきでない」や「自覚が足りていないのでは」といった厳しい声もある一方で、「ちょっと厳しい気がするが、ルールとしては仕方なかったのかな」や「シートベルトはまだしも飲食はいいのでは」といった同情の声も見受けられた。
また、ツイッター上ではトレンドに「妻と休憩時間中」というワードが入り、賛否の声が入り乱れることとなった。
補足[編集]
- 洋光台駅のバスロータリー内には待機所があり、本来はそこで出発待機をすることとなっている。待機所が空いていない場合には近くの公道上でハザードランプを付けて停車することが認められている。しかし、事件が起きた当日の同時刻帯では待機所は空いていたとのことだ。
脚注[編集]
参考資料[編集]
- バスに偶然乗っていた妻と休憩時間中に車内で飲食 横浜市交通局が運転手を減給処分
- 市営バス運転手、休憩中に車内で妻とケンタ食べて減給…何が問題だったのか?
- バスで妻とケンタ 運転手減給 「公私混同」厳しい声に同情も
- 休憩時間に妻と車内でケンタ 市営バス運転手を減給処分 公私混同?厳しい?利用者からも賛否
関連項目[編集]
- jawp:東武鉄道運転士懲戒解雇事件 : 運転手の息子を運転室内に立ち入らせ上に輸送指令に報告を怠ったため、運転手が懲戒解雇された事件。