東京サザエさん学会
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東京サザエさん学会(とうきょうさざえさんがっかい)とは、漫画のサザエさんを研究する学会ないし研究会である。
概要[編集]
1981年に創設された。代表者は岩松研吉郎(元慶應義塾大学文学部教授、現名誉教授、2019年8月に逝去)である。岩松は留学生向きに日本語教材を作成する過程でサザエさんを活用した。岩松は漫画「サザエさん」に戦後四半世紀の世情・人情が鮮明に表現されていると指摘した。長谷川町子の作品研究のため、教員、編集者、岩松の友人、学生らが集まり作品研究、資料収集を進めている[1]。学会という名称だが、研究誌は発行していないが、ときどきに研究会を開催していた。アニメは研究対象外である。これまでに著書を6冊(以上)発刊している。 2011年発刊の『磯野家の謎』は『磯野家の謎-「サザエさん」に隠された69の驚き』(1992)、『磯野家の謎・おかわり』(1995)及び『磯野家の謎-人気アニメ「サザエさん」の知られざる秘密に迫る!』(2005)の3冊を加筆編集し、再構成したものである。
研究成果[編集]
サザエさんの家は『東京都世田谷区新町」(桜新町)にあることを明らかにした。また磯野家が28年間で18回も泥棒に入られたが、取られたものは無かったとされる。中元と歳暮を使い回していたことは、当時の世相を表していると、『磯野家の謎』で指摘した。また磯野家は教育水準が高いことを発見した。波平は明治生まれの旧制中学卒で、当時の旧制中学卒は日本全体の2割だけである。フネは当時の全体の1割となる旧制高等女学校卒、サザエさんは高等女学校卒、マスオは推定早稲田大学卒とされる[2]。
類似団体[編集]
「世田谷サザエさん研究会」がある。
著書[編集]
- 『磯野家の謎-「サザエさん」に隠された69の驚き』(1992)飛鳥新社
- 『意地悪ばあさんの愛』(1993)毎日新聞社
- 『磯野家の謎・おかわり』(1993)飛鳥新社
- 『磯野家の謎・おかわり』(1995)集英社
- 『磯野家の謎-人気アニメ「サザエさん」の知られざる秘密に迫る!』(2005)日本文芸社
- 『磯野家の謎』(2011)彩図社
- 『磯野家の危機』(2018)宝島社