暁美ほむら
その必要は無いわ
暁美ほむら(あけみ ほむら)とは、シャフト制作のアニメ・漫画『魔法少女まどか☆マギカ』に登場するキャラクターである。
- CV:斎藤千和
概要[編集]
見滝原中学校2年生の鹿目まどかと同じクラスに転校してきた、謎多き少女。その日の朝にまどかが夢で見た少女と全く同じ姿をしている。美麗でクールな容姿で、成績優秀・スポーツ万能・立ち居振る舞いも綺麗と非の打ちようが無く、転校初日で高い人気を得ていた。しかし、どこか人を寄せ付けないようである。
実は魔法少女であり、まどかが魔法少女になりそうになると「その必要は無いわ」の台詞と共にどこからもなく現れる。キュゥべえも把握していない・契約した記録の無い魔法少女だという。キュゥべえの正体・魔法少女に関するシステムと事実・ワルプルギスの夜が襲来する日時と場所まで、あらゆる事を既に把握していた。まどかを魔法少女にする事を阻止しようとするが、その真意は終盤まで不明だった。
外見[編集]
腰まで掛かる艶やかな黒色のストレートロングヘアーが特徴。髪が途中で2つに分かれているが、それは過去で2振りの三つ編みおさげの髪型をしていたためである。その黒い長髪を掻き揚げる癖がある。
瞳の色は紫色。黒いカチューシャをしている。また、白い肌が黒髪をより一層映えさせる。見滝原中学校の制服を着ている際は黒色のタイツを穿いている。 過去の時間軸でのほむらは紫色のリボンで縛った三つ編みおさげに赤色の縁をしたメガネを掛けており(後に魔力で視力を直した)、黒色のハイソックスを穿いていた。 まどかによる世界再編後の世界では、まどかから託された赤いリボンを髪に付けている。 反逆の物語での世界再編後の世界では、自身のダークオーブをイヤリング状にして身に付けており、目にはクマが出来ている。リボンをまどかに返した後は、黒紫色のリボンをしている。また、喪服姿の時もあった。
魔法少女衣装の外見[編集]
学校の女子制服のようなデザインで、紫色を基調としている。白色の部分も紫がかっている。他のメインキャラクターがイメージカラーと同じ髪色なのだが、ほむらだけイメージカラーと髪の色が違っている。タイツは黒色に紫色の菱形模様が描かれている。驚く事に靴までタイツで覆っているように見える。 ソウルジェムの色は紫色。シンボルマークはダイヤで、変身した後には左手の甲の位置に移る。
性格[編集]
クールを通り越して何事にも冷やかで、どこか凍りついたような性格。他者を寄せ付けない態度をとっており、まどかを助けるという目的だけを成し遂げるべく行動している。他の人は基本的に二の次である。過去の経験から、だれも頼らない事を決めており、他の魔法少女と手を組むのは利害関係が一致したときのみ。
他者を呼ぶ際はフルネームの呼び捨て。 実際は弱い自分を必死に強くあろうと必死に努力しており、クールで才色兼備で戦闘慣れしているのも、その努力と過程の結果である。冷めた性格ではあるが、縁のある人に対して知らず知らずのうちに頼りにしていたり、絆を断ち切れずに助けようとしたりしている。
また、初めての友達であるまどかに依存しており、全ての行動の根幹には「まどか」が存在している。まどかを救うと決めた事から成長しており、まどかとの思い出のおかげで幾度となくタイムリープして絶望に立ち向かえている。自分の行為がまどかの呪縛に繋がっていると理解した途端にソウルジェムが濁り始めた事からも、ほむらを構成する心におけるまどかの存在がどれだけ大きいかが分かる。
戦いに決着がついた最終話終盤では吹っ切れたのか、穏やかな表情も見せるようになり、優しい笑顔も見せている。
叛逆の物語では、まどかへの思いによって神にとって変わり世界を再構築するに至る。悪魔のような妖艶な笑顔を取り、まどかが幸せに暮らせる世界を築けた満足感と充実感に胸がいっぱいになり、まどかの幸せを祈りながら心躍らせている。
交友関係[編集]
上述したように全てはまどかのための行動であり、最初の友達で親切に接してくれたまどかの事を常に思っている。通常はまどかに対しても冷めた態度をとり突っぱねるが、時折思いが溢れ出し、素の性格が出るシーンも見受けられる。最終話で一人だけまどかに関する記憶を保持している事からも、まどかに対する思いがよく分かる。この世の概念となったまどかが潰れず頑張れているのも、ほむらがまどかを記憶し、まどかが愛した世界を守るために戦ってくれているためであるという。反逆の物語での悪魔となった行動原理も「まどかのため」であり、悪魔となった後はまどかの幸せを思いながら満足そうに1人踊っている。 巴マミに対しては、敵対こそしないが必要としていない、ツンケンした態度をとる。マミにとっては大切な友達であるキュゥべえもほむらにとっては敵であり、キュゥべえに対する関係の相違が緊張した関係に至ったものと思われる。10話での魔法少女の真実を知った直後のマミの暴走や、スピンオフ作品で心を許して説得した結果に対する誤解もほむらがマミに対して距離を置く理由の1つだろう。 佐倉杏子にはメインキャラの中では珍しく実力を認めているようで、杏子のような人物こそ魔法少女に相応しいと評価している。自宅に招待してワルプルギスの夜に関する情報を提供し共同戦線を結んだり、9話ラストで「杏子・・・」と名前で呼んでいる事からも杏子への信頼が見える。 美樹さやかに対しては、魔法少女としては完全に敵対している。さやかはほむらをマミの危機を見捨てて見殺しにしたと思っており、ほむらも過去の時間軸でさやかが魔法少女になる=いずれ魔女化する、と認識しており、さやかの正義感の強さゆえの危うさも知っているので、非常に冷たい態度をとる。
戦闘能力[編集]
固有能力[編集]
固有能力は時間停止・逆行能力。停止時間は数秒から数時間まで出来、非常に長い。範囲も確認できるだけで街中と、まさしく世界中を止められる能力である。他者と手を繋ぐなどでして接触していれば、その人物も時間停止中でも動ける。手を放したら止まる。また、動きを封じられると時間を止めても意味が無い。
発動時は円盤状の盾に内蔵されている砂時計をひっくり返し、中身の砂が落ち始める事で発動する。時間停止は砂が落ち切ってからではないと使えないため、連発は出来ない。使用回数の上限もある。
時間逆行はほむらの願い「まどかとの出会いをやり直す」から見滝原中学校への転校初日である1ヵ月前にセットされている。逆行する時間の微調整は行えないようで、使用すれば強制的に転校初日まで巻き戻される。まさにまどかを守るための能力である。 能力としては非常に強力であり、作品が違えばラスボスクラスが持つトップクラスの能力である。しかし、ほむらの能力はあくまで「時間を止められるだけ」であり、直接的に相手にダメージを与える・動きを封じる、などの攻撃能力はほとんど無い。時間停止能力を取り除いたほむらの戦闘力はタイムリープした分場数を踏んでいるとはいえ低く、中の人は「魔法少女の中で最弱」と発言している。 時間停止では相手にダメージを与えられず、自身に戦闘能力は無い事から、ほむらは戦闘に重火器を使用するという手段を取った。マミのような魔法で再現したモノでもなく、魔法を放つモノでもない、正真正銘本物の重火器である。火薬が飛び散る重火器である。
第10話での描写によると、最初はネットで作り方を調べて作成した手りゅう弾を使用しており、さやかの苦言とマミのアドバイスによって途中から時限式爆弾や暴力団から盗んできた銃を使い始めた。その後は対ワルプルギスの夜に向けて規模はどんどんと大きくなり、自衛隊・米軍基地から調達した重火器や対地ミサイルなどの兵器まで持ち出している。その様はまさに要塞クラス・1人弾薬庫である。
弓矢[編集]
元は蒼樹うめの原案イラストが初出であり、ほむらがアニメ本編で弓矢を使わない事に驚いた人も多いだろう。
最終的に最終話での改変後の世界で時間操作能力を失った代わりに、本来概念となったまどかの力を受け継いだ結果手に入れた。見た目は漆黒の弓矢であり、放たれた弓矢はまどかの色を描きながら標的へ飛ぶ。攻撃時には端からピンク色の炎が燃え始め、この力がまどかから継承した力だという事が分かる。
黒色の翼[編集]
魔獣との戦いで白い翼を生やしている。ラストシーンでは更に進化したのか、形が一定していない悪魔が生やしたような翼を展開している。翼の模様はたんなる黒色ではなく、何とも言えない別次元を思わせる色合いをしており、不規則な幾何学模様が描かれている。最初はまどかの力そのものを象徴するような真っ白な翼だったが、戦いを経てほむらに合った形に改造されたらしい。ゲーム版によると、名称は「浸食する黒き翼」という。たしかに、ラストはまるで周囲を浸食するように翼が広がっている。
劇中での活躍[編集]
TVアニメ・新約劇場版[編集]
- 第1話
万能っぷりを見せつけ注目の的になる転校生として登場。まどかがその日に見た夢の中に出てきた少女そっくりだという。まどかに対し「今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね。さもなければ、全てを失うことになる」と謎の言葉を送る。下校時にキュゥべえを追跡・殺害しようとしている所をまどかとさやかに見られ、さらに魔女の結界の発動とマミの介入によって断念する。
- 第2話
キュゥべえがまどかと接触した事で契約する可能性が増大した事で、より一層まどかの監視を強化するようになる。
- 第3話
マミの所に度々現れるが、思想や行動方針の違いから結局対立してしまう。お菓子の魔女「Charlotte」の魔女の結界に侵入しようとするマミとまどかの下に現れ、この魔女の危険性を伝え戦闘を踏み止まらせようと試みるが拒否され、逆にマミの固有魔法で拘束されてしまう。マミは魔女との戦いで命を落とし、拘束が解けたほむらは魔女を葬り去る。この事でさやかから「グリーフシード欲しさにマミを見殺しにした」と誤解され、関係が完全に破局する。
- 第4話
マミの死を悲しむまどかを僅かに見せた優しさで慰め、魔法少女になる事に恐怖を感じているまどかに若干の安心を感じる。しかし、さやかは契約し魔法少女となってしまった。
- 第5話
まどかから「さやかちゃんを助けてほしい」と懇願されるが、さやかが魔法少女になった場合の顛末を経験しているほむらは、手遅れと以来を拒否する。その後、命がけの戦いを繰り広げるさやかと杏子の間に割って入り、戦いを中断させた。
- 第6話
さやかを当て身で気絶させ、自らの固有能力をチラつかせる事で杏子を撤退させる。まだ魔法少女に関わり続けるまどかに対し「あなたはどこまで愚かなの」と怒りを見せる。ゲームセンターに現れ、マミの死によって空席となった見滝原市を守る役目を杏子に依頼し、同時にさやかをどうにかするから戦うのはやめるよう約束させる。しかし、初っ端から杏子はさやかと戦おうとし、更にまどかが戦闘を止めるためにさやかのソウルジェムを投げ捨てる事態に発展。現場に駆けつけたほむらh間一髪の所でさやかのソウルジェムを回収。ソウルジェムが魔法少女の魂を移したモノだという事実が判明した。
- 第7話
さやかと影の魔女「Elsa Maria」の戦いを見届けていた。
- 第8話
杏子を自宅に招き入れ、舞台装置の魔女「ワルプルギスの夜」襲来への対策を話し合っていたが、そこへキュゥべえが来訪。さやかが自暴自棄になり後先を考えない戦いを始めた事を知る。このままではまどかの契約にも繋がってしまうと考えたほむらはさやかに接触。グリーフシードを提供しようとするが拒否され、ならばと息の根を止めようとするが、杏子に止められてしまう。その後、まどかに契約を迫るキュゥべえを蜂の巣にし阻止。まどかに絶対に契約をしないよう懇願した。その際、初めて自らの素の感情を見せた。
- 第9話
魔女化したさやかの現場へ駆けつけ、杏子を逃がす手助けを行い、さやかの遺体をまどかと対面させた。次の日、学校を休んだまどかに違和感を感じたほむらは授業を抜け、さやかの魂の成れの果てである、人魚の魔女「Oktavia von Seckendorff」と戦闘を行う杏子とまどかの元へ駆けつける。死期を悟り、自爆攻撃の覚悟を決めた杏子から気絶したまどかを託され、杏子の最期を見届ける。帰還後、キュゥべえに大して、杏子が成そうとした魔女化した魔法少女の魂を取り戻すことは可能なのかと問い詰め、非情な答えを返される。
- 第10話
ここでほむらの過去と願い、その戦いが描かれた。 かつては眼鏡を掛け、長い髪を三つ編みにした地味で目立たない外見だった。心臓病が治ったばかりのため、少し走っただけで倒れてしまうほど体力が無く、勉強にも着いて行けず、どんくさい自分に対し自信が持てない、内向的で塞ぎ込みがちな、引っ込み思案で気弱な性格をしていた(しかし、爆弾を自作したり、武器を盗んできたりと、思い切ったらとんでもない事をする性格でもある)。自分の名前を「名前負け」としてコンプレックスを感じていたが、その名前をまどかから褒められる。下校中に芸術家の魔女「Izabel」に襲われるが、そこを魔法少女に変身したまどかとマミに助けられる。マミの自宅に招かれたほむらはまどかと初めての友達となる。人知れず街の平和を守るために戦うまどかに憧れを感じながら友達として過ごしていくが、ワルプルギスの夜との戦いでマミは戦死。まどかも決死の戦いの結果、相打ちになってしまう。魔法少女にならなかった自分を責め、まどかに生きていてほしかったと涙するほむらは、キュゥべえと契約し魔法少女となる。まどかとの時間をやり直したいという願いは時間操作能力として実り、ほむらは時間を逆行して再び転校初日を向かえ、まどかの下へと現れる。
魔法少女としてマミに弟子入りし、まどかと共に魔女と戦い、魔法少女として日常を過ごしていくほむら。ワルプルギスの夜との戦いで、マミを失いつつもまどかと共に撃破する事に成功した。しかし、直後にまどかの体に異変が生じ、まどかは苦しみながら死亡。魂は救済の魔女「Kriemhild Gretchen」へと変貌してしまう。
魔法少女の成れの果てとシステムを知ったほむらは真実をまどか達に伝えようとするが、誰1人として信じてもらえなかった。その後、さやかは魔女化しほむら達に倒され、真実を知ったマミは暴走し、杏子を殺しほむらも手に掛けようとした末にまどかに殺された。3度目のワルプルギス襲来をボロボロになりながらも倒したほむらとまどかだったが、2人のソウルジェムは限界に達し、今にも魔女化しそうであった。まどかは最後の1つとなったグリーフシード(魔女化したさやかのモノ)をほむらを救うために使用する。そして、「キュゥべえに騙される前の、馬鹿な私を助けてあげてほしい」と全てを託し、自らの介錯を頼む。ほむらは声にならない悲鳴を上げながら引き金を引き、大切な友達を撃ち殺した。
時間を遡ったほむらはなにがあろうと・どんな事をしても・他者を見捨ててでも、まどかを助けることを決意。三つ編みをほどき、メガネを捨て、物語開始時の姿と性格になる。鳥籠の魔女「Roberta」などの魔女を誰の手も借りずに倒して行き、1人孤独な戦いを繰り広げていく。しかし、ワルプルギスの夜との戦いの最中に、まどかはほむらを助けるために契約してしまい、結果魔女となってしまう。それでもほむらは諦めず、魔女に壊されていく世界を背に再び時間を遡っていった。
- 第11話
ほむらはキュゥべえから、ほむらが幾度と無くループを繰り返した結果まどかに全ての因果が集中し、高い魔力と運命に雁字搦めにされるに至った、という事実を告げられる。ワルプルギスの夜襲来が迫る中、突如まどかが自宅に訪れる。ほむらを気遣う言葉に、ほむらは思わずまどかを抱きしめ、今まで心の奥底に仕舞っていた感情を溢れ出す。思いの丈を吐き出したほむらは落ち着き、まどかを家に帰した。そして運命の日。経験通りの位置に襲来したワルプルギスの夜に対し、決意を新たにほむらは立ち向かう。自らの出せる全ての力を振り絞って戦うほむら。しかし、どれだけ攻撃してもワルプルギスの夜はピンピンしており、ついにほむらは追い詰められてしまう。時間を逆行してもワルプルギスの夜を倒す事はできず、まどかに因果が集まるだけという結果に、ほむらは絶望し、ついにソウルジェムの穢れが限界に達しようとする。そこへ叶えるべき願いを見つけたまどかが駆けつける。
- 第12話
決意を固めたまどかはほむらに契約をして魔法少女になると告げ、謝罪と今までのお礼を言った。涙を抑えきれないほむら。まどかの願いは「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」という途方も無いモノだった。あらゆる時間に存在していた魔女は消え去り、絶望し魔女になろうとしていた魔法少女は救済されていった。まどかはこの世の因果を覆し、概念と化していった。ほむらは世界が書き換えられていくさまとまどかの終焉を見届ける。ほむらとまどかは概念の世界で最後の会話をし、最高の友達として、いつかまた会うという約束を交わしていった。
再編された世界で、ほむらはまどかの事を唯一記憶している人物となっていた。時間操作の魔法は消滅し、まどかから受け継いだ光の矢と弓と、謎の翼を備える能力を持った魔法少女として魔獣と戦っていた。まどかとの約束を胸に、いつかまたまどかと出会える日を待ちながら、まどかの存在を傍に感じながら、ほむらは魔法少女の戦いに身を投じていく。
新訳・劇場版 始まりの物語・永遠の物語[編集]
大筋はTVアニメ版と変わりない。叛逆の物語は新訳劇場版の時間軸の続きである。
叛逆の物語[編集]
眼鏡を掛け三つ編みおさげの最初の頃の姿で登場。見滝原市に来た新人魔法少女としてマミからみんなへ紹介され、直ぐにまどか達と打ち解ける。しかし、ナイトメアとの戦いを経て今の世界に疑問を抱き、杏子を説得して原因を探そうとする。探索の結果今いる世界が「見滝原市」だけしかない魔女の結界内の世界だと判明、その段階でかつての記憶を取り戻し、メガネを外し髪を下している。
ベベ=「Charlotte」だと見抜いたほむらは魔女結界がべべによるものだと判断し、べべを殺そうとする。しかし、べべを親友とするマミに邪魔され、そのままマミとの戦闘に突入する。壮絶な接近銃撃戦の末に追い詰められ、自殺に見せかけたトリックも見破られ拘束されて敗北する。そこをさやかに助け出され、自身が知っている以上の戦闘力を身に付け、魔女の力まで持つさやかに驚愕する。さやかから去り際に意味深な台詞を告げられる。
まどかとのやり取りの後にほむらは魔女結界の真実「自身がこの世界を産み出した張本人の魔女」という事実に辿りついてしまう。自身のソウルジェム内の世界で目を覚ましたほむらはキュゥべえと遭遇。キュゥべえの口から事件のあらましと野望を教えられる。インキュベーターの目的は「概念となったまどかが魔法少女を円環の理へと導く様子を観察し、そのシステムを解析し、最終的にまどかを捕えより効率的にエネルギーを回収する」という、これまでまどかの親友として頑張ってきたほむらにとっては絶対に許せない・心を踏みにじるようなモノであった。激怒したほむらは自ら負のエネルギーを増幅させ、自ら魔女となる道を選択する。
ほむらは円環の理に導かれずに、魔女として死んで行く事でインキュベーターの陰謀を阻止しようとした。魔女結界を維持出来なくなり崩壊してゆく偽りの見滝原市をバックに、魔女となったほむらは用意された断頭台へと使い魔の大群を引き連れて行進していく。そこへ、まどか達魔法少女が立ちはだかった。さやかとべべの正体である百江なぎさは女神の鞄持ちとして記憶を保持しており、まどかの記憶も預かっていた。インキュベーターの企みを阻止し、ほむらを円環の理へと無事に導くのがまどかの使命だった。まどか達は魔法少女として力を合わせ戦い、インキュベーターを蹴散らし魔女となっていたほむらを無事解放する事に成功した。
横たわるほむらの下に概念となったまどかが現れ、円環の理に導こうとする。しかし、ほむらの願いは円環の理に導かれる事ではなく、まどかの幸せだった。ほむらは魔法少女の力と魔女としての力を使いまどかから無理矢理人間としてのまどかを引き剥がしてしまう。神の力の一部を吸収したほむらは自らを悪魔と名乗り、世界を再び改変する。その過程で、恐れをなして人間から手を引こうとするキュゥべえを捕え、インキュベーターの存在を世界維持のために利用する事を決め、奴隷としてしまった。
新たに再編した世界でさやかと対峙する。悪魔となったほむらは、さやかの魔女としての力を一瞬で消滅させてしまうほどの力を得ており、宇宙をも気まぐれで滅ぼしかねない危険な存在と化していた。さやかはほむらに宣戦布告し、ほむらもそれを妖しい笑みを浮かべながら受け取る。
ほむらは帰国子女として見滝原中学に転校してきたまどかと再会する。校内の案内中に小さな切っ掛けで概念としての力に目覚めようとしたまどかを抱きついて静止させたほむらは、まどかに問答の後「いずれはあなたの敵になるかもしれないわね」と告げる。そして、かつてまどかが概念となる際に受け取った赤いリボンを再び託した。「うん、やっぱり。似合ってる・・・」
関連項目[編集]