新宿駅東西自由通路

新宿駅東西自由通路（しんじゅくえき とうざいじゆうつうろ）は、2020年に新宿駅構内に開通した、新宿駅東側と西側をつなぐ自由通路。2012年に工事を開始し、8年かけて2020年7月19日に開通した。駅によって分断されていた東口側と西口側を、入場券を買うことなく往来することを可能とする通路。

開通の経緯

新宿駅周辺は、かつて東口側に百貨店や歌舞伎町などが存在し、栄えていた。しかし、西口側にあった淀橋浄水場が移転し、高層ビル街が形成されたことによって、西口側の旅客需要も増大した。

しかしながら、線路と駅施設によって東西が分断されていた。地上では新宿大ガードとバスタ新宿の存在する甲州街道、また規模は小さいながら角筈ガードの3本が新宿駅の南北に、また地下では北側の東京メトロ丸ノ内線新宿駅上部にメトロプロムナードのみが東西を連絡する通路として存在していた。

以上のような状況で、東西の連絡は、東西の移動のしにくさと経路の分かりにくさが地域課題であった。十分な通行容量を確保できているとは言えず、また分かりにくさから迂回を強いられる場合があった。これを解消するため、新宿駅構内通路の一部を自由通路として開放することとなった。改札内通路の整備や改札階とホーム階を結ぶ既存階段の撤去等は継続して令和5年度完了予定で工事が進められている。

設備

もともと東口・西口を結んでいた北通路（幅17m）を拡幅した、幅25m、延長100mの通路である。東口・西口の各改札は、この自由通路に面する形で作り変えられる。

通路の拡幅工事と同時に、中央東口・中央西口をつなぐ中央通路との間の空間も利用できるように準備が進められており、今後商業施設などの入居も期待されている。