折口信夫

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折口信夫(おりくち しのぶ、1887年2月11日-1953年9月3日)は、民俗学者、歌人、作家。詩人としての名は釈迢空(しゃくちょうくう)。

人物[編集]

大阪府西成郡木津村(現・浪速区)に生まれる。農民の四男。少年時より短歌に関心深く、天王寺中学校から國學院大學国文科に進む。1910年卒業。中学校教員をしながら短歌を詠む。柳田国男の知遇を得て民俗学に入る。1914年、自伝小説「口ぶえ」を発表、同性愛の自覚を描いている。1914年上京し、『万葉集』の口訳などを行う。1910年國學院大専任講師となる。1923年慶應義塾大学文学部講師を兼ねる。25年、処女歌集『海やまのあひだ』を刊行。1928年慶大教授となり、弟子の藤井春洋と同居する。1939年、小説『死者の書』を発表。1944年、春洋を養子にする。45年3月、春洋は硫黄島で戦死。折口の愛人でもあった。
1948年「古代感愛集」で帝国芸術院賞受賞。同性愛者として弟子に迫って拒まれることもあった。柳田国男は同性愛者の折口を嫌い、帝国芸術院帝国学士院のいずれにも入れようとしなかった。当時は合法であった大麻をやっており、そのため『古代研究』にまとめられた論考は意味不明なものとなっている。

角川書店(KADOKAWA)では、短歌の賞として迢空賞を制定しており、短歌界で最も権威ある賞となっている。

関連作品[編集]

  • 井沢元彦の長編推理小説『猿丸幻視行』(さるまるげんしこう)において探偵役として登場。当該作品は第26回江戸川乱歩賞受賞。1980年「週刊文春ミステリーベスト10」1位。