御中臈(ごちゅうろう)とは、江戸城大奥に仕える上級の女中のことである。大奥上臈に次ぐ身分であり、御目見えも許されていた。ただ、上臈と違って征夷大将軍の手がついて側室になる者が少なくなかった。歴代将軍の中臈で側室に格上げされた女性は平均的に7人前後だが、第11代将軍の徳川家斉だけはその子女の多さから16人も側室に格上げとなっている。また、中臈から将軍の手の付いた女性を汚れた方、手の付いて無い女性をお清の方と呼んだとされている。