大和言葉
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大和言葉(やまとことば)とは、漢語や外来語に対して、日本古来の固有語である。大和詞、雅語ともいわれる。美しい日本語という場合、大和言葉がイメージされることが多い。
由来[編集]
若嶋は現代日本語は4種類の語群でできていると説く[1]。
大和言葉と字音語で現代日本で使用する用語の80%をカバーするとされる。大和言葉は漢語が到来する前に使われていた話し言葉である。漢字の日本読みは訓読みであり、萬葉集の時代から行われていた。萬葉集は7世紀後半から8世紀後半にかけて成立した歌集である、時代的に最後の歌は759年(天平宝字3年)であるが、最初期の歌は舒明天皇即位(629年)から壬申の乱(672年)の時期であるから100年以上の時代幅がある。
深井は大和言葉に3種類があるとする[2]。
- わが国本来の言葉
- 日本の歌 - 和歌
- 近世の雅語 - 中古語や女房詞が混入する
源氏物語はほとんどが「やまと言葉」で書かれている。
「やまと言葉」は2音から成る動詞を起源とするとする説がある。
例として、「なやむ(悩む)」:「なゆ(萎ゆ)」+「やむ(病む)」が挙げられている[3]。
大和言葉の例[編集]
あはれ、をかし、ゆかし、なつかし、つくよみ(月読)、もちずき(望月)、ななつぼし(七つ星)
雅語と大和言葉[編集]
雅語は平安時代の古典に登場する「みやび言葉」を指す。卑語、訛語、俚言などの俗言に対する言葉である。大和言葉は、古事記・万葉集に登場する用語が中心となる。大和言葉のうち、江戸時代の国学者・歌人が風雅なものとして選んだ言葉が雅語である。
参考文献・注釈[編集]
- ↑ 若嶋眞吾(2008)『日本語とやまとことば』神戸ファッション造形大学神戸文化短期大学研究紀要 32、pp.71-86
- ↑ 深井一郎(1990)『「やまとことば」2種について』金沢大学教育学部紀要 人文科学・社会科学編 39, pp.234-218
- ↑ やまとことばのみちのく