国際キログラム原器

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国際キログラム原器(こくさいキログラムげんき)とは、かつてキログラムを定義するのに使われていた標準原器である。

概要[編集]

1875年メートル条約が締結された後に原器が作られて、本物はパリ市内にて厳重に保管され、複製がメートル条約を批准している各国に配布された。しかし、いくら厳重に保管していても、長い年月の間に汚れが付くなどして重さが増えることは避けられなかった。
科学定数の確からしさから、キログラムを自然現象で定義するのは難しかったため、メートルなどの定義が自然現象を利用したものに切り替わる中、キログラムだけは、長らく国際キログラム原器という人工物によって定義され続けてきたが、2019年5月20日にキログラムの定義がプランク定数を元にエネルギーを定義したものに切り替わり、国際キログラム原器もその役目を終えた。
なお、キログラム原器が役目を終えても、日常生活ではその影響はない。