医学部留年問題
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医学部留年問題(いがくぶりゅうねんもんだい)とは、大学医学部医学科に所属する学生が留年してしまう問題である。
概要[編集]
大学の医学部医学科に於ける留年の問題は旧来より論じられている[1]。
しかしながら、近年の地域枠新設等に伴い医学部学生数が増加している現状に即して、再度議論を行う必要性が高まっている。
原因[編集]
医学部医学科入学時には、医学部のカリキュラムに学力・体力ともに耐えうる者が選抜されて、医学部学生として医学部医学科への在籍を開始している筈である。それにも拘わらず、入学から数年の間に留年(原級留置)せざるを得ない状況となる医学部学生には、学力的或いは体力的に、将来医師となる者としての資質が欠けている可能性が高いと考えられている。また、大学当局として医師国家試験の合格率を向上させるために、この試験に合格できる可能性のない学生をあえて留年させる場合もあると考えられる。これは歯科医師国家試験の合格率向上を目指す歯学部歯学科や、薬剤師国家試験の合格率向上を目指す薬学部薬学科でも同様な可能性がある。
解決法[編集]
入学を許可した大学側は、そうした留年を経験している医学部学生に対して、補習を行うことで進級のための指導を行っている。しかしながら、そのような大学側の配慮にも拘わらず留年を繰り返す医学部学生に対しては、医学部に投じられている国民の血税の観点からも、ペナルティを課すことや、さらには、可能な限り医学部低学年、あるいは教養部の段階で当該医学部学生に進路指導を行う(引導を渡す)ことも必要となる。
大学当局の取り組み[編集]
医学部学生の資質と国民の感情の狭間にあって、留年(原級留置)となった医学部学生を指導する立場にある大学医学部に於ける、本問題の議論の成熟が待たれる。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- 医学教育 第14巻・第1号 座談会:留年問題