備長炭
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備長炭(びんちょうたん)炭のうち木炭に分類される白炭の種類のひとつ。「びっちょうたん」「びっちょうずみ」などの読み方もあるほか、和歌山県産のものは「紀州備長炭」とも呼ばれる。
概要[編集]
和歌山県田辺市(旧紀伊国田辺)で初めて生産された良質の木炭で、原材料にウバメガシを使用、1,000度の高温で焼き上げることで製造する。江戸時代の元禄年間に備中屋長左衛門が創製したため、長左衛門の名を2字取って備長炭と呼ばれる。
化石燃料としては、他の木炭と比較して燃焼に際し炎が出ず、また火力が強く、灰が少なく、長時間燃える。ウナギの蒲焼や焼き鳥などの調理で重宝されている。また、脱臭を目的とした脱臭炭としても利用される。
高知県産や秋田県産のものもあるが、近年は日本国内ではなく製法が伝えられた中国で作成されたものも、日本へ逆輸入されて消費されている。
トリビア[編集]
- 「備長炭同士を叩き合わせるとキン、キンと金属音がする」というのは(部分的に)デマで、「備長炭に分類される白炭はたくさんの種類がある」ため、備長炭という区分に入っている炭でも「故意に火力を落とし、より長時間燃焼するタイプのもの(ノロ炭)」もあって「備長炭なら何でも高火力で金属音がする」というのが誤り。
- 通常の木炭と比較して割と着火しづらい。
- 製炭士と呼ばれる製炭業を修めた炭焼き職人がいるが、備長炭本場の和歌山県内に2017年現在11人しか存在しない。
外部リンク[編集]