不完全性定理

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不完全性定理とは、数学の定理である。不正確を承知で自然言語で書くならば、

  • (第一不完全性) 無矛盾で算術を含む再帰的な理論には、証明も反証も不可能なが存在する。
  • (第二不完全性) 無矛盾で算術を含む再帰的な理論は、自分自身の無矛盾性を証明できない。

という感じの定理である。数学の定理なので人間の理性の限界などを証明しているわけではない。また上記の「不完全」「無矛盾」「算術」「理論」「証明」「文」などの単語はすべて数理論理学の専門用語として厳密に定義された意味を持つので、辞書的な意味、ましてやウィクショナリーで調べた意味などを当てにしてはならない。

あまり色々書くとボロが出るので詳しくは各自参考文献などで学習していただきたい。

歴史[編集]

不完全性定理は1931年にクルト・ゲーデル[1]が「プリンキピア・マテマティカおよび関連した体系の形式的に決定不能な文について: その1」(独: Über formal unentscheidbare Sätze der Principia Mathematica und verwandter Systeme I)と題する論文で発表した。この論文では第一不完全性定理が適用可能な理論の条件に「ω無矛盾」が含まれていた。これを単なる「無矛盾」に弱めたのは1936年[2]のロッサーの仕事である。

また上記論文では第二不完全性定理の証明は概略のみにとどまり、詳しくは近日発表の「その2」で書かれるとされていたが、結局その2が出版されることはなかった。初めて証明を完成させたのは1939年のヒルベルトとベルナイスである。より詳しくは[3]など参照。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 廣瀬健・横田一正『ゲーデルの世界 -完全性定理と不完全性定理-』海鳴社
  • 菊池誠『不完全性定理』共立出版 - 第1章と第9章は数学的な話ではない
  • 照井一成『コンピュータは数学者になれるのか? 数学基礎論からプログラムと証明の理論へ』青土社
  • 結城浩『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』SBクリエイティブ - 読み物だが評価が高い