一人一寺一仏派
一人一寺一仏派(いちにんいちじいちぶつは)とは、おそらくは(日本の)何かの宗教(仏教?)の一派でありそうな名称だが、単なる「派」である。「宗派」ではなく「派」なので、組織などはない。
概要[編集]
空飛ぶスパゲッティ・モンスター教が「インテリジェット・デザイン説を公教育に持ちこむ」ことに対抗するためのムーブメントの一部であったのに対し、一人一寺一仏派は「宗教のビジネス化」に対抗するものでありそうに思う。いわゆるキリスト教におけるUU(ユニテリアン・ユニバ―サリスト)との親和性は高いが、とくに「反宗教」「無宗教」の立場は取っていない。
一般的には、「信者⊆教会⊆宗派⊆宗教⊆教祖」と考えられているが、一人一寺一仏派では本人が教祖なのでよくわからない。教義も本人の意見なので、教論は好むが宗論に対しては客観視している。信仰対象はたぶん宇宙や物理法則か物理定数あたりになるかもしれないが、純粋数学者の間ではさまざまな意見があり、ポール・エルデーシュが「ビッグ・ボス」と呼んでいた存在であるかもしれないが、あまり気にしない。
聖人についても、聖列する機関がないため、ドナルド・E・クヌスやリチャード・ストールマンなど、とくに縛りはない。
他宗との兼教も問題とはされない。戒律としては、「考えろ(Think!)」という戒があるが、「それはIBMに毒されてはいないか?」という意見もある。順当なところでは、「他者(人間には限らない)の権利はなるべく尊重しよう」あたりである。「律」はとりあえず日本国憲法であり、「六法を全体として捉えると矛盾があるので正すべし」というので反体制・反社会の疑いがかけられたりする。クルト・ゲーデルも米国に亡命したときに、「米国憲法には矛盾がある」と謂ったために周囲が慌てたという話がある。
そんなわけで、頭数が揃えば宗教法人化も可能ではありそうに思うが、「一人」なので「個人商店」ならぬ「個人宗教」と謂える。
歴史[編集]
自然発生した宗教であるため成立時期は不明だが、かつて「産経新聞」のインタビュー記事の連載で取り上げられたことで知られる。同連載で取り上げられた聖職者としては、カトリックの司祭であり禅道場を開いたフーゴ・ラッサール神父(帰化名 愛宮真備〔えのみやまきび〕)や「エポペ」というバーのマスター兼バーテンダーであり遠藤周作『おバカさん』のモデルとなったジョルジュ・ネラン、『星の宗教 』(諸星大二郎が『暗黒神話』の参考にした)の著者である吉田光邦がいる。