ワルドー派

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ワルドー派(ワルドーは)とは、12世紀フランスリヨンで発生したキリスト教の一派。

概要[編集]

  • リヨンの商人ピエール・ヴァルドーは、吟遊詩人が語る聖人の物語を聞いて改心、財産を貧しい人たちに分け与えた。
  • 更にヴァルドーは、聖職者を雇って難解なラテン語で書かれていた当時の聖書をフランス語に翻訳して、人々に読み聞かせた。
  • 商才のあるヴァルドーは行商で旅費を稼ぎながら聖書に基づく説教をして各地を回るという方法で伝道した。
  • ワルドー派はリヨンからフランス中に広まり、更にイタリアドイツオーストリアにまで広まるが、カトリック教会から異端として弾圧され消滅した。

その他[編集]

  • ルーテル派や改革派、イギリス国教会などがカトリックと決別したのに対して、ワルドー派はカトリック内に留まったままで聖書を学ぶグループであった。
  • ヴァルドーはユダヤ系フランス人だったと言われている。商人であったとされているが、最初は高利貸しであったという。
  • 聖書を重んじ、聖書から学ぶというのはユダヤ教の習慣であり、その習慣はキリスト教に引き継がれていたが、中世のカトリック教会ではこの習慣が失われていた。その習慣を取り戻そうとしたヴァルドーの発想は実にユダヤ的である。
  • 中世ヨーロッパでは、しばしばユダヤ人を強制的にキリスト教に改宗させることが行われていた。改宗させられたユダヤ人は世代を重ねるとキリスト教徒であるヨーロッパ人に同化していく。ヴァルドーは改宗させられたユダヤ人か、遠くない先祖に、改宗させられたユダヤがいる可能性が高い。