ロードス島RPG
『ロードス島RPG』は、高山浩/グループSNEが製作したファンタジーRPG。原作は安田均・水野良。1995年9月に角川スニーカー・G文庫(KADOKAWA)から出版された。
概要[編集]
ロードス島戦記はフォーセリア世界の一部である。しかし、クリスタニアRPGやソード・ワールドRPGとは、時代や場所などが異なっている。
多くの上級クラス(25種)を持ち、キャラクターが6レベルを超えて上級クラスに転職してから、多様な設定や特技を楽しむことができるようになる。
世界設定[編集]
詳細は「ロードス島戦記」を参照
システム[編集]
行為判定[編集]
行為判定システムは、基本的には100面ダイス(1D100 または 2D10)によるパーセンテージロールであり、修正を加えた目標値以下の値の出目が出ると成功となる。 修正を加えた目標値の1/10以下(端数切り捨て)の出目を出した場合は、クリティカル(大成功)扱いとなる。
目標値が9%以下であっても、01から10の出目は自動的成功となる。 また逆に、目標値が100%を超過していても、91から00(100)の出目は自動的失敗となる。
より良い結果から並べると、大成功・自動的成功・成功・失敗・自動的失敗となる。
集中力[編集]
クリスタニアRPGと同様に各キャラクターは「集中力」の能力値を持つ。 集中力は一日に「キャラクターレベル」回まで使うことができる。
行為判定後に、集中力の判定を行ない成功した場合は、判定結果を1段階を上げる(下げる)ことができる。 つまり、成功の判定で集中力判定に成功した場合は、自動的成功の効果を得られる。 しかし、あくまでも1段階のみであり、失敗した判定に集中力判定を行なって成功した場合にでも、その行為判定は成功になるだけで、自動的成功にはならない。 自動的失敗になった判定は集中力の判定に成功しても、通常の失敗になるだけである。
種族とクラス[編集]
キャラクターは最初に基本クラスしか選択することができない。 キャラクターが6レベル以上になり、上級クラスの転職条件を満たしている場合、転職を行なうことができる(キャラクターは最大13レベル)。
- 種族
- 基本クラス
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- 戦士(ウォリアー) - 頑丈な肉体と武器を駆使した戦闘のエキスパート。魔法が一切使えない代わりにほぼ全ての武器、鎧を扱える。ほとんどが傭兵か冒険者として活動する。
- 司祭(プリースト) - 神獣以外の神の力を借り、魔法を使用できる。戦闘技術は戦士に若干劣るものの、同等の装備を扱える。信仰する神による特典が得られる代わりに、相応の制約が課せられる。
- 盗賊(シーフ) - 都市(集落)での活動に長けている。武器の取り扱いも、そこそこ。
- 騎士(ナイト) - ロードスのどこかの王国に仕えている騎士。戦闘能力は戦士に若干劣るが、共通語魔法を使用できる。国に仕える関係上、冒険には何らかの理由付けが必要となる。
- 精霊使い(シャーマン) - 精霊を使役して魔法を使用できる。ソーサラーよりは装備の幅はあるが、鉄製の鎧を着けると精霊魔法が使用できないので、金属鎧を着けたい場合は銀製のものが必要となる。
- 魔法使い(ソーサラー) - 古代語魔法を使用できる。各種知識も豊富である反面、武器による戦闘は最も不得意で、武器・防具もほとんど扱えない。
- 上級クラス
- 戦士系
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- 剣士 - 剣の扱いに特化した戦士。まるで舞うかのように、隣接する敵全てを攻撃できる。
- 重戦士 - 重い鎧および武器の扱いに優れる、パワータイプの戦士。武器の重量を活かした攻撃、盾による攻撃を得意とする。また、通常は軍隊の一員(主に重装歩兵)として行動する者が多い。
- 軽戦士 - 軽装で素早さと技量に優れる、スピードタイプの戦士。素手戦闘や押え込みを得意とする。
- 闘士 - 軍隊や闘技場で雇われて戦う、接近戦闘のプロフェッショナル。転職条件こそ厳しいが、特殊武器も含めた全ての武器を扱うことができる。フレイム王カシューがこれに当たる。
- 騎士系
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- 聖騎士 - 至高神ファリスを信仰する騎士。アンデッドや妖魔に対しては無敵に近い力を持つが、ファリス神殿への所属と神殿の命令に絶対服従という制約が課せられる。
- 騎士長 - 各国に所属する騎士団のリーダーとなる騎士。軍隊を指揮する技術を持ち、時には一騎討ちを行うこともある。
- 竜騎士 - 乗用竜を操る騎士。モス出身で、生まれが王族、貴族、騎士のいずれかでなければならず、なれたとしても行動に関して非常に大きな制限を受ける。また、竜熱(ドラゴンフィーバー)と呼ばれる、確実に死にいたる奇病に罹患する可能性があり、天寿を全うできる者はほとんどいない。
- 魔法戦士 - 古代語魔法を使う騎士。アラニア出身で、生まれが王族、貴族、騎士、魔術師、司祭のいずれかであることが絶対条件。また、着用する防具に大きな制限を受ける。
- 暗黒騎士 - ファラリスやカーディスといった邪神を信仰し、その組織に仕える騎士。剣の扱いに長け、妖魔や暗黒司祭を率いて前線で戦う。ただし、邪神の組織に所属していなければならず、これを裏切る、もしくは脱退することは死を意味する。アシュラムがこれに当たる。
- 自由騎士 - どこの国にも属さずにロードスのために戦う騎士。王や神殿に束縛されないが、自らの信条には頑固。少人数で行動する技術に優れる。パーンがこれに当たる。
- 魔法使い系
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- 賢者 - 全ての魔法分野を扱う魔術師。研究家としての一面を持つ。後に「北の賢者」と呼ばれたスレインがこれに当たる。
- 探索者 - 遺跡探索を仕事とする魔術師。使用出来る装備も幾分増える。
- 召喚魔術師 - 召喚魔術を扱う魔術師。
- 付与魔術師 - 付与魔術を扱う魔術師。付与魔術は失われた知識であるため、古代遺跡から付与魔術の魔道書を見つけ出すか、生き残っている付与魔術師(事実上、灰色の魔女カーラ)から教えを請わなければ、なることが出来ない。
- 暗黒魔術師 - 暗黒魔術を扱う魔術師。ファラリスやカーディスを信奉する団体に所属し、自身もファラリスやカーディスを信仰しなければならない。
- 盗賊系
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- 弓使い - 飛び道具の扱いに特化した盗賊。弓兵として軍隊に雇われる者も多い。
- 暗殺者 - その名の通り、闇にまぎれて要人の命を奪う殺し屋。毒薬や暗殺武器の扱いに優れ、ほとんどは一匹狼として行動する。
- 遺跡荒らし - 廃墟や遺跡などから遺物を盗むことを生業とする盗賊。ダンジョンなどで役立つ技術に特化している。
- 海賊 - 海で活動する盗賊。船の扱いや水中での行動に優れる。普通は集団で行動するため、冒険を行うのは何らかの理由で追放された者がほとんど。
- 怪盗 - 街で活動する盗賊。盗賊ギルドに所属している者がこれになることが多い。
- 司祭系
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- 大司祭 - 教団を率いる司祭。中枢にいるため、冒険に出るにはそれ相応の理由が必要となり、冒険に出られても1~4人の侍祭が同行し、監視されることになる。
- 癒し手 - 治療技術に優れる司祭。マーファの司祭の多くがこのクラスになる。
- 神官戦士 - 戦士としての能力を持った司祭。マイリーの司祭の多くがこのクラスとなる。
- 精霊使い系
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- 風・炎・水・土・光・闇・精神使い - 同盟聖霊と結びついた精霊使い。ディードリットがこれに当たる(彼女の場合は風使い)。
- 巫女/祈祷師 - 部族を代表して聖霊王と交信する精霊使い。祈祷師は男性がなった場合の呼び名で、役割は巫女と同等。神聖な存在として崇められる反面、生涯未婚であることが絶対条件となる。
出典および書籍一覧[編集]
- 『ロードス島RPG ベーシックルール』 高山浩/グループSNE、角川スニーカー・G文庫、1995年、377頁。ISBN 4-04-488502-8
- 『ロードス島RPG エキスパートルール』 高山浩/グループSNE、角川スニーカー・G文庫、1996年、399頁。ISBN 4-04-488505-2