ロンドン橋テロ事件
ロンドン橋テロ事件とは、2017年6月3日午後10時(日本時間では6月4日午前6時)にイギリスのロンドン中心部のロンドン橋で発生したテロ事件である。7名が死亡し、48名が病院に搬送され、警察により容疑者3名が射殺された。
概要[編集]
事件はロンドン橋でワゴン車が次々と通行人をはねることから始まった。暴走したワゴン車の速度は時速およそ80キロに及んでいたと見られる。その後、車に乗っていた3人の男らはロンドン橋を歩道に乗り上げながら南下し、渡ってすぐの所にある食材市場「バラマーケット」の出入り口手前の歩道に乗り上げて停車し、男らは車から降車して通行人に襲いかかり、さらにバーやレストランにいた客らを無差別に刃物で刺した。この3人には身体に爆発物のような物が巻かれていたが、いずれも偽物だったという。なお通行人らに襲いかかる際、「アラーのためだ」と叫んでいたとする目撃情報もあるとされている。事件となった現場はロンドンでも屈指の食材市場で、ロンドン塔などの観光地にも近い。
警察に車が人をはねている、という通報が入ったのは午後10時8分で、武装した治安要員が現場に到着して午後10時16分までに容疑者3名を射殺した。さらにロンドン警視庁によると、6月4日までに容疑者の1人が暮らしていたとみられるロンドン東部のアパートなど複数の関係先を捜索し、男女12人を拘束し、テロに協力者がいなかったか関連を調べている。
5月22日にマンチェスター自爆テロ事件が起きて22名が犠牲となり、5月27日にイギリス政府がそれを受けてテロ警戒度を最高レベルに引き上げた5段階の警戒度を1段階引き下げたばかりでの悲劇であっただけに衝撃も大きかったとされる。なお、6月8日に下院総選挙が迫っているが、予定通り実施されるという。ただし6月4日の各政党の総選挙に向けた全国での運動は自粛された。