ラップタオル

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ラップタオルとは、主に水泳の授業の際に使用されるタオル。水着は通常の衣服を全て脱いでから着用するが、そのままではその時に男子は陰部、女子は陰部と乳房が露出してしまうので、その部分を隠すのに使用される。また、移動の際に水着姿や裸の上半身を隠したり、待機時間に体温維持をしたりするためにも用いられる。

構造[編集]

バスタオルの一方の端にゴムを縫い込み、側面にスナップを付けたもので、通常のバスタオルよりずり落ちにくくなっている。派手な絵柄が付いている場合が多い。男子は腰に巻いて、女子は肩に巻くのが一般的である。このため、女子用の方が丈が長くなっている。男子が肩からバスタオルを巻いた姿をテルテル坊主と呼ぶこともある。

使用[編集]

水着への更衣時[編集]

更衣室に入り、眼鏡等の装身具を外して裸足になる。下半身しか水着の無い(陰部しか隠す必要のない)男子は上半身裸になり、陰部を隠すために腰の部分にラップタオルを巻き、スナップを留める。通常はスナップを後ろ側にして着ける。留めておかないとバスタオルの間から臀部が見えてしまう可能性がある。(臀部の間から陰部が見えてしまう可能性もある)それから、ラップタオルの中で下半身の衣類を脱ぐ。なお、上半身裸になった後、特に長ズボンの場合は、ラップタオルを巻きにくいため、ズボンを脱ぎ下着一枚になってからラップタオルを巻く人もいるが、ズボンを脱いでしまうとラップタオルを巻くのを忘れやすい。下半身の衣類を脱いだら、水着を穿き、ラップタオルを外す。水着インナーを着用する場合は、インナーを着用してから水着を着用し、ラップタオルを外す。水着インナーを着用した段階でラップタオルを外す人もいるが、水着インナー姿では透けやすく、陰毛や臀部が大きく露出する(場合によっては陰部もはみ出る)場合があるので注意が必要。女子は陰部だけでなく乳房も隠す必要があるため、裸足になったら、肩の部分にラップタオルを巻き、スナップを留める。なお、乳房と陰部を隠す下着以外を脱いでからラップタオルを巻く人もいる。ラップタオルの中で全裸になり(多くの場合は下着姿になってから下着を脱ぐ)、水着を着用する。そして、ラップタオルを外す。水着インナーを着用する場合は、インナーを着用してから水着を着用し(セパレートの場合は下→上の順が多い)、ラップタオルを外す。水着インナーを着用した段階でラップタオルを外す人もいる。なお、男女ともに服の下に水着を着用している場合、男子は下着一枚になるつもりで上半身裸になりズボンを脱げば、女子は水着の上の服を脱ぎスカートやズボンを脱げば水着になるので、ラップタオルは不要である。

性別/半身 上半身 下半身
男子 水着は下半身のみなので裸(着衣なし)になるのみ バスタオルを巻く→ズボンを脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→下着を脱ぐ→(水着インナーを穿く)→(ここでバスタオルを外す人もいる)→水着を穿く→バスタオルを外す
女子 バスタオルを巻く→服を脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→下着を脱ぐ→(水着インナーを着ける)→(ここでバスタオルを外す人もいる)→水着を着る→バスタオルを外す バスタオルを巻く→ズボン・スカートを脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→下着を脱ぐ→(水着インナーを穿く)→(ここでバスタオルを外す人もいる)→水着を穿く(着る)→バスタオルを外す

プールへの移動時[編集]

更衣室が教室や体育館など、プールから離れた場所にある場合には、水着姿を隠すためにラップタオルを巻いてプールサイドまで移動する場合もあるが、認められない場合もある。この場合、男子でも裸の上半身を隠すために肩にラップタオルを巻く場合もあるが、これは認められないこともある。中には、女子はラップタオルを巻いて移動するものの、男子は水着のままで移動することもある。このような男女の差が生まれるのは、女子の水着姿を性的に見る男子より、男子の水着姿を性的に見る女子の方が少ないという固定観念が原因にある。水着のまま移動する場合、他の教室・特別教室、あるいは校庭から水着姿が見られる場合もある。いずれにせよ、プールに着いたらラップタオルを脱いで水着になり、ラップタオルは指定された場所にかけておく。更衣室がプールの横にある場合は、ラップタオルは更衣室においておき、水着姿で更衣室から出ることが多い。なお、体育館などプールサイド以外の場所で準備体操を行う場合は、ラップタオルを巻いたままでは動きにくいので、準備体操を行う場所に入ったら特に男子はラップタオルを脱ぎ、水着姿で準備体操を行う(脱がない場合も、肩にバスタオルをかけている男子は下におろす場合がほとんどである。準備体操が終わってプールサイドに移動する際は、再びラップタオルを着用する場合もあるが、準備体操が始まった時点で「水泳の授業」なので、認められない場合も多い。この場合も、プールに着いたらラップタオルを脱いで水着になる。

性別/半身 上半身 下半身
男子 裸またはラップタオル 水着または水着の上にラップタオル
女子 水着または水着の上にラップタオル 水着または水着の上にラップタオル

授業中[編集]

気温・水温が低い場合、プールサイドでの待機中はラップタオルを巻くことが認められる場合がある。この場合は、男子も肩に巻く。また、授業中に体調不良で保健室に行く場合なども、ラップタオルを肩から着用する。

性別/半身 上半身 下半身
男子 ラップタオル 水着の上にラップタオル
女子 水着の上にラップタオル 水着の上にラップタオル

プールからの移動時[編集]

授業後の移動の際には、体が濡れているため、授業前よりラップタオルの着用が認められることが多い。ただし、男子は腰から巻く(上半身は裸のまま)ことしか認められない場合もある。当然だが、ラップタオルを更衣室に置きっぱなしにしてある場合、更衣室までは水着姿で移動することとなる。ラップタオルを巻く前に、体をよく拭くことが勧められる。

性別/半身 上半身 下半身
男子 裸またはラップタオル 水着または水着の上にラップタオル
女子 水着または水着の上にラップタオル 水着または水着の上にラップタオル

水着からの更衣時[編集]

再び更衣室に入ったら、よく体を拭いてから、男子は腰に、女子は肩にラップタオルを巻く。なお、男女ともに水着インナーを着用している場合は、水着を脱いでインナー姿になってからラップタオルを巻く場合もある。ただし、水に濡れているのでインナーは授業前の更衣の場合よりさらに透けやすい。男子はラップタオルを巻いたら、水着を脱ぎ、下着を穿く。ここでラップタオルを外し、下着一枚になってからズボンを穿く者と、ズボンを穿いてからラップタオルを外す者に分かれる。ラップタオルの中では着替えにくい長ズボンの場合は前者の方が多い傾向にある。そして、上半身の服を着て、装身具を付けていた場合は付け、着替えは完了する。女子の場合、ラップタオルを巻いたら、水着を脱ぎ(セパレートの場合は上→下が普通)、下着を着ける。ここでラップタオルを外し、下着姿になってからズボンやスカートを穿き、上半身の服を着る者と、ズボンやスカートを穿き、上半身の服を着てからラップタオルを外す者に分かれる。スカートや長ズボンの場合は前者の方が多い傾向にある。その後、装身具を付けていた場合は付け、着替えは完了する。

性別/半身 上半身 下半身
男子 裸(着衣なし)で授業を受けたので服を着るのみ バスタオルを巻く→水着を脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→(水着インナーを脱ぐ)→下着を穿く→バスタオルを外す→ズボンを穿く→(ここでバスタオルを外す人もいる)
女子 バスタオルを巻く→水着を脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→(水着インナーを脱ぐ)→下着を着ける→(ここでバスタオルを外す人もいる)→服を着る→バスタオルを外す バスタオルを巻く→水着を脱ぐ→(ここでバスタオルを巻く人もいる)→(水着インナーを脱ぐ)→下着を穿く→(ここでバスタオルを外す人もいる)→ズボンやスカートを穿く→バスタオルを外す

着用する場合・しない場合[編集]

未就学の幼児のプール遊びの場合、男女が別室で着替えるかどうかに関わらずラップタオルを使用しない場合が多い。しかし、小学生になると、1年生の最初の水泳の授業の際に、ラップタオルを用いて着替えるように指導される場合が多い。着替え方の練習を行う場合もある。このことには、小学校低学年の段階では男女が同じ教室で着替える場合も多いことが関係している。小学校低学年の段階では、男女ともにほとんどがラップタオルを着用し、せいぜい一部の男子がふざけて全裸になったり、ふざけて他人のラップタオルを外したりする程度である。しかし、小学校高学年になり、男女別の教室や更衣室で着替えるようになると[1]、徐々にラップタオルを使用せず、全裸になって着替える人が出てくる。女子より男子の方がこの傾向が強い。隠すにしても、ラップタオルではなく通常のバスタオルを使用したり、あるいは男子(まれに女子も)の場合はスポーツタオルや手などで軽く陰部を隠すだけだったり(臀部は気にせず、同性同士なので多少陰部が見えても気にしない。女子でも、臀部や乳房は気にせずに陰部だけ隠す場合もある)ということも多い。ラップタオルを使う場合でも、下着姿になってからラップタオルを巻いたり、水着インナーを着けた段階でラップタオルを外したりと、次第に隠す場面を少なくすることが多くなってくる。移動時のラップタオルも巻かなかったり、男子は腰に巻いたりすることが多くなってくる。この傾向は中学校、高校と上がるにつれて徐々に強まっていき、特に男女共学の学校より男子校あるいは女子校で、男女一緒に授業を行う場合より男女別で授業を行う場合にこの傾向が強い。学校が上がるにつれてラップタオルを使用しない人が増加するのは、前の授業が長引いたために着替えの時間が減って隠している時間がなくなる、というのも原因に挙げられる。隠さない場合でも、しゃがみながら着替えたり、更衣室の壁を見て着替えたりする人が多く、堂々と全裸を晒す者は年齢が上がるにつれて減ってくる。傾向としては、体育会系の陽気な者は堂々と全裸になって着替えるか、遠慮しながら全裸で着替える(しゃがむなどしてなるべく見られないようにする)、軽く隠して着替えるかが多く、陰気な者はきちんと隠すことが多い。ただし、学校・クラスによる違いも大きく、同調圧力によって、ほぼ全員がラップタオルを巻くか、ほぼ全員が全裸になって着替えるかのどちらかになることも多い。(体育会系の生徒が多い学校は前者になる傾向が強い)

この他、どちらかというと授業後の着替えの方がラップタオルを巻かない人が多い。ラップタオルを着けたままだと、男子は下半身の上部、女子はそれに加えて胴体を拭きにくいからである。この場合も、体勢やタオルの使い方を工夫してなるべく見られないようにする人も多い。

水泳授業以外での使用[編集]

水泳部や外部スイミングクラブにおいては、隠していると練習時間が減る、毎日のことであるなどの理由から、男女ともにラップタオルを使用せず堂々と全裸で着替えることがほとんどである。この場合、水泳の授業でも堂々と全裸で着替えることが多い。このため、同性の部員の裸体を見慣れている場合も多い。児童・生徒同士でレジャープールや海水浴に行く場合も、親しい友達同士であることもあってか、更衣室でラップタオルを使用せず堂々と全裸で着替えることが多い。また、臨海学校において男子が褌で泳ぐ場合、ラップタオルを巻いたまま褌を締めることはできないので、必然的に全裸で着替えることとなる。

学校の健康診断において、脊柱検査などで上半身裸になる場合、女子は待機時にラップタオルを肩から巻き、検診を受ける際に外すという場合がある。この場合、男子は待機時から上半身裸になる。

脚注[編集]

  1. 男女別に分かれた場合でも、前述した理由から、専用の更衣室がある場合、男子の更衣室はカーテンがなかったり、窓が多くの人に見られるような場所を向いていたりと、女子の更衣室より見られやすくなっていることが多い。このため男子は、更衣中に早く着替え終わった人が扉を開けた場合、ラップタオルを巻いていないと女子に全裸を見られてしまう恐れがある。