ポストクロッシング
ポストクロッシング(Postcrossing)とは、世界中の人々とポストカード(絵はがき)をやり取りすることができるオンラインプロジェクトである。日本における通称は「ポスクロ」。
概要[編集]
ポストクロッシングに登録したユーザー(ポストクロッサー)同士でポストカードのやり取りをすることが目的であるが、任意の相手に送ることはできず、システムにより会員の住所がランダムに割り当てられる。新規にユーザー登録した時点で送れる送付先は5件であり、こちらが送付したポストカードを送付先に到達した時点か住所を表示してから60日以上が経過すると送付枠が復活する。送付と受取の実績を積むことで一度に送付できる枠数も増えるような仕組みとなっており、受取をせずに送り続けることや送付をせずに受取だけ、という利用方法はできないようになっている。
料金[編集]
システムの利用自体は無料であり、必要になるのは切手代とポストカード代などの実費である。日本においては70円(2023年5月時点)で海外にはがきを送ることができ、ポストカード自体も1枚150円程度で売られていることからコスト面において負担の少ない趣味である。一方、他国では郵便料金が高い場合もあり、隣国のほうが安ければわざわざ越境して郵便を差し出す気合の入ったポストクロッサーもいるとか。
普通のポストカードに普通の切手を貼って送付する分にはローコストであるが、拘ったポストカードや記念切手(70円以上の額面。84円のものなど)を使用したり、見栄えをよくするためにスタンプやマスキングテープを揃えるといいお値段となる。
差出人住所[編集]
差出人住所(リターンアドレス)は書かないことも多い。そもそも書留や配達証明が必要な一部の郵便物を除いて差出人住所を書く義務はなく、書かなくても宛名が正しければ郵送されるためである。特にポストクロッシングの場合、受け取った人が受取登録をする際に宛名欄を消さずに手紙をアップロードする場合があるため、差出人住所を書かない会員は多い。もっとも、差出人住所を書かない場合は未達の場合でも戻ってこなくなるため注意が必要である。
言語[編集]
ポストクロッシングの公式サイトは英語であり、手紙のやり取りにおいても英語を多用する。宛先は現地の言語や文字を使うこともあり、特にキリル文字を使用する言語圏においては英語のみだと郵送日数がかさむという事例があることからキリル文字で宛名を書くことも珍しくない。
メッセージ欄は通常英語でやり取りをすることが多いが、凡そ定型化できるため中学~高校レベルの英語でなんとかなることも。近年では翻訳サービスも充実化しているため、よほど変な文章でなければ悩ませることはない。一方で相手の第一言語(と想定される言語)を書く人もおり、海外から日本語でのメッセージが届くこともある。