ホンダ・CB223S
CB223S(しーびーにーにーさんえす)とは、本田技研工業が2008年から2016年まで製造・販売していたオートバイである。同社のホンダ・FTR223とは姉妹車の関係にあるほか、一部はホンダ・CB400SSと部品を共有化している。
概要[編集]
FTR223をベースにオンロードバイクとして再設計されたバイクであり、エンジンやメーターなどの共通する部品は多いものの、フレームやサスペンションなどは再設計されており、タイヤもよりオンロードを重視したタイヤに変更されている。クラシカルでオーソドックスな見た目のデザインであるが、細かいところに違和感を生むようなデザイン[注 1]となっており、他社の同クラスのバイクに比べて人気が無い[注 2]。また、CBと名乗っているのに車体のどこにもCBの表記が無い[注 3]ため、CBオーナーズミーティングに参加していいものかと悩んでいたらオーナーズミーティング自体が終わっていた[注 4]。
性能[編集]
軽い車体のおかげで比較的運動性能はよく、太めのタイヤからくる安定感は初心者でも安心して乗ることができるバイクである。気取らずふらっと乗るのにはちょうど良いデザインと性能であり、のんびりとしたツーリングには最適である。一方で高速道路での巡航は苦手。単気筒エンジンならではの振動がデメリットになりやすいものの、スプロケットの交換や耐震グリップなどである程度の対策は可能である。シートも柔らかく、50km/h程度の常用域であれば風と景色、単気筒の心地よい鼓動を感じながらツーリングを楽しむことができる。ちょっとした林道なら太いタイヤと低速での操作のしやすさなどのおかげで走破できないこともない。馬力の低さはかえってスロットルが乱れてもどこかに飛んでいくこともない安定性として評価する人もいるようだ。
エンジン[編集]
搭載されているMD33E型エンジンは単気筒エンジンであり、キャブレター式の4ストロークOHCエンジンである。生産終了時の時点で新車で買える希少なキャブレター式エンジンであったが、そのせいで平成28年排ガス規制を達成できなかった可能性が高いとされている。なお、このエンジンは1998年に生産されていたホンダ・SL230と同型のエンジンである[注 5]。このエンジンの源流は1970年に発売されたベンリィCB90に遡り、125ccから200ccへと拡大を続け、落ち着いた先が223ccであったとされている。そのため5000回転程度でトルクが頭打ちになるとされ、高回転域まで回して使うようなエンジンではないとされている[注 6]。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ↑ CB223Sはモノサスペンションを採用しており、このようなデザインの場合はツインサスが主流であるほか、タイヤが明らかに太い
- ↑ 人気がないせいかニコニコ大百科では立項された2015年から2023年に至るまで2版しかない。しかも同一人物であり、Enpediaにおける本記事の初版執筆者と同一である
- ↑ 223Sという表記はある
- ↑ 一応参加募集機種には名を連ねていた
- ↑ しかし、SL230が20PSであったのに対してCB223Sは16PSまでデチューンされている。組み合わされるトランスミッションもSL230の6速に対して5速であり、ついつい幻の6速にシフトチェンジしようとするライダーは後を絶たない
- ↑ 事実、高速道路での100km/hを出すのがやっとであり、まるで車体が分解してしまうのではないかという振動を感じることができる