フォード・RS200

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RS200は、フォード・モーター社が製造していたミッドシップスポーツカーである。

概要[編集]

フォードが世界ラリー選手権(WRC)優勝を目標に開発したマシン。WRCのグループB1983年にグループ4に代わって登場し、多くの高性能コンペティションラリーカーを生み出したが、このRS200もグループBを代表するマシンの一つである。

直列4気筒DOHCにギャレット社製スーパーチャージャーを組み合わせたエンジンで、最高出力は250馬力を発揮する。2.1Lと1.8Lのモデルがあり、グループBでは1.8Lモデルが使用された。ボディはカロッツェリア・ギアがデザインし、空力学が考慮され丸みを帯びたFRP製ボディである。

RS200は駆動方式がシフトレバーで「後輪駆動」「トルク配分 前後37:63のフルタイム4WD」「トルク配分 前後50:50のフルタイム4WD」の3つが選択でき、あらゆる路面状況に対応できるフォード渾身の技術を結集した4輪駆動システムがラリーにも投入された。

グループB[編集]

1984年から製造開始。1985年のイギリスでのラリー国内選手権では好成績を残し、期待は一気に高まった。しかしグループBのホモロゲーションを早くクリアできず、WRCへの投入は1986年の第二戦からとなった。第二戦は比較的好調だったが、第三戦のポルトガルラリーではコントロールを失い、観客へ飛び込み死亡事故を起こした。グループB車輌は前述した通り、規制緩和により運動性能が格段に向上したが、そのためにコントロール不能に陥るマシンも多かった。なので程なくしてグループBは廃止、グループAが代わりとなって登場した。そして結果的にRS200が目立った成績を残すことはなく、フォードは優勝を果たすことができなかった。

しかし1987年、グループAにグループBの下位クラスの車輌が参戦できることとなり、RS200は前年と違い好成績を残したという。

余談[編集]

同じミッドシップカーのマツダ・オートザムAZ-1のデザインは、RS200にインスパイアされている。

関連項目[編集]