ビルカ
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ビルカ(ウクライナ語:Вільха、ローマ字表記:Vilkha)は、ウクライナの誘導ミサイル用ロケット砲システム。ソ連のBMー30を下敷きにして、ウクライナ国営のルーチ設計局が2010年代に開発した。2018年よりウクライナ軍で就役している。
ビルカは、ウクライナ語で「ハンノキ」[1]という意味。
概要[編集]
ビルカは、1980年代の兵器であるBMー30スメルチをもとにして2010年代に開発が行われ、2018年にウクライナ軍に就役した。
発射時に車体を安定させるために、2本の脚を装備している。4人の乗組員を要し、12発のミサイルを45秒で撃ち切る。
トラック本体は、YaMZ-7511.10ディーゼルエンジンによって、100㎞/hが発揮できるとされている。また、自動と手動を切り替え可能な射撃管制装置を装備している。
発射されるロケットは、射程の向上と飛行中の姿勢安定のためにマイクロモーターを搭載しているとされる。
実戦[編集]
ロシアのウクライナ侵攻に際して、ウクライナ陸軍が運用している。2023年3月1日、ウクライナ防衛産業協会の副会長Ivan Vinnykは、2022年5月からビルカが実戦に参加していることを確認したと話した。
ビルカのM型は、射程が110㎞、弾頭の容量は220㎏である。これを、同じくロケット砲システムであるアメリカ合衆国製M142ハイマースと比較すると、射程は36%長く、弾頭の搭載容量は2.5倍多いということになる。
仕様[編集]
- 口径 300㎜
- 射程 初期型-70㎞ M型-130㎞ M2型-141㎞(開発中)
- 平均誤差半径 10~30m
- 弾頭重量 初期型-250㎏ M/M2型-170kg
- 誘導方法 非公表[2]