ナンバープレート

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ナンバープレートとは、自動車の前後に装着されるプレート。

概要[編集]

自動車の個体を識別するために必要とされる。自動車の個体を識別するには車台番号を見るというのもあるが、車台番号を見るにはエンジンルームの中を調べないといけない。走行中の自動車のエンジンルーム内部を調べることは不可能であり、もしその車が盗まれた車両や死亡事故を起こして逃走中の車両であっても車台番号を見ることが出来なければ当該車両かどうか特定することは不可能である。
しかしナンバープレートがあれば、その数字などを調べることで当該車両が盗難車か、逃走中の車両かをすぐ特定でき、巡回中の警察官にすぐ情報を送ることが出来る。


ナンバープレートに記載される内容[編集]

ここでは日本のナンバープレートについて、四輪車の情報を記載する。
日本のナンバープレートには以下の情報が書かれている。

  • 地名
  • 分類番号
  • 1文字の平仮名・アルファベット
  • 登録番号

まず地名はその自動車が登録された自動車検査登録事務所の所在地を示す。近年はご当地ナンバーといって検査登録事務所の存在しない地域の地名が増えている。例えば東京都内であれば世田谷と杉並が当てはまる。
分類番号は1桁から3桁のローマ数字で記載される。1桁ナンバーは動態保存されているクラシックカーにしか存在せず、2桁ナンバーについては減少傾向、最近は3桁ナンバーとなっている。この分類番号の上1桁を見ることでその車の用途・分類を知ることが出来、3桁ナンバー車であれば希望番号を使用しているかも分かる。

  • 1:普通貨物自動車。普通とあるが、中型トラックや大型トラックも含まれる。
  • 2:普通乗合自動車。乗車定員11人以上のいわゆるバスが当てはまる。
  • 3:普通乗用自動車。いわゆる3ナンバー。幅1.71m以上、全長4.71m以上、全高2.01m以上、ガソリン車であれば排気量が2001cc以上のどれか一つでも当てはまればこのナンバーとなる。
  • 4・6:小型貨物自動車。いわゆる4ナンバー。小型自動車の基準値を満たした貨物車がこれに当てはまる。6ナンバーは4ナンバーを使い果たした時に使われる。
  • 5・7:小型乗用自動車。いわゆる5ナンバー。幅1.7m以下、全長4.7m以下、全高2.0m以下、ガソリン車の排気量2000cc以下のすべてを満たした自動車。7ナンバーは5ナンバーを全て使い果たした時に使われる。
  • 8:特殊用途自動車。いわゆる8ナンバー。小型・普通関係なく特殊用途自動車と認められれば8ナンバーとなる。霊柩車自動車学校の教習車、パトロールカー、タンクローリーなどが当てはまる。
  • 9:大型特殊自動車。幅1.7m以上、全長4.7m以上、全高2.8m以上の何れかを満たし、法律に定められた構造を持つ自動車で小型特殊自動車以外の車両が当てはまる。一例として除雪車など。
  • 0:建設機械。9ナンバーのうち、建設機械と認められたもの。ブルドーザーやクレーン車など。

以上は軽自動車以外の分類番号である。以下は軽自動車の分類番号である。

  • 4・6:軽貨物自動車。6は4が埋まった時に使用。
  • 5・7:軽乗用自動車。7は5が埋まった時に使用。

希望番号との判別方法は

  • 小型自動車・普通自動車については分類番号の2桁目が3
  • 軽自動車については分類番号の2・3桁目が83から98

分類番号は現在登録されると3桁の番号が振られる。例えば品川区在住の人が3ナンバーサイズの乗用車を登録した場合、品川300となる。もし希望番号で交付を申請した場合、品川330の番号が付与される。

平仮名・アルファベットはその自動車が自家用か事業用かを意味する。 以下は普通車・小型車の表記。

  • 自家用:さ・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・ら・り・る・ろ
  • レンタカー:わ・れ
  • 事業用:あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・を
  • 駐留米軍所有の非業務用車:E・H・K・M
  • 商談会などの目的で一時的に輸入された自動車:T
  • 駐留米軍兵士の私有車:Y・よ

続いて軽自動車の表記。

  • 自家用:あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・さ・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・よ・ら・る・を
  • レンタカー:わ
  • 事業用:り・れ
  • 駐留米軍用:A・B

平仮名の中には使用されない文字もある。使われないのはお・し・へ・んと旧字体のゐ・ゑの6種類。平仮名は50音の先から順番に使用し、分類番号*00で全ての平仮名を使い切ったら次は*01の分類番号になって最初から平仮名を使っていく。一連指定番号には分類番号*00から*09までを使用し、希望番号は*10から*79を使用する。

平仮名・アルファベット以外にもナンバープレートの色で自家用・事業用は区別される。

  • 白:小型・普通自動車の自家用
  • 緑:小型・普通自動車の事業用
  • 黄:軽自動車の自家用
  • 黒:軽自動車の事業用

また、事業用の場合、大板ナンバーと中板ナンバーが存在する番号では、希望ナンバーを除き中板が「あ」から始まり、大板が「か」から始まる。

最後に登録番号だが、これについては順番に払い出される一連指定番号と、登録を申請した人が好きな番号を登録できる希望番号の2種類がある。一連指定番号に使われる数字は1から9999までの全9999種類から、下2桁が42・49の数字を除いた9,799通りが存在する。一方在日米軍用ナンバーは下2桁が13を除いたものとなるため、9,899通りが存在する。
以上のことを踏まえると、一連指定番号で普通・小型自動車で発生しうるナンバーの組み合わせは

  • 自家用:2,841,710通り
  • 事業用:979,900通り

存在することになる。

ナンバープレートは再利用されない[編集]

ナンバープレートは新車として登録した時に交付され、原則廃車になるか、陸運局の管轄が変わる引っ越しをするまで同じプレートをずっと付けることとなる。そして廃車となった車両のナンバーだが、再利用されることはない。
例えば、練馬500に3371という車がある。この車の持ち主は板橋区に住んでいたが、定年退職後宇都宮へ引っ越すことにした。車も持っていくこととなり、宇都宮へ転居後ナンバープレートを宇都宮ナンバーに付け替えるための手続きを行い、宇都宮500ま8864というナンバーが交付された。では宇都宮ナンバーへの付替え時に返納された練馬ナンバーはというと、これについては2度と日の目を見ることはない。
なぜ再利用されないかというと同じ番号が2度交付されることによるトラブル防止などの意味合いが強く、もし練馬ナンバーで3371という番号が日の目を見るとしたら練馬500ぬ3371と平仮名が変わった後になる。

希望ナンバー[編集]

ナンバープレートを取得する際に手数料を払えば、自分が希望する4桁の番号を選択できる。これを 「希望ナンバー」 という。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]