サラブレッド系種

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

サラブレッド系種(サラブレッドけいしゅ)とは、ウマの品種の一つである。単にサラブレッド系サラ系とも呼ぶ。

概要[編集]

サラブレッドは厳格な血統登録が行われ、1頭ごとに血統書が存在する。しかし何らかの理由で血統書が行方不明になる、そもそも管理が杜撰で血統書を作っていない、アングロアラブ種においてアラブ種の血量が一定割合を下回る、軽半種にサラブレッドを2代配合したものといった場合、純粋なサラブレッドではなくサラブレッド系種となる。
なお8代続けてサラ系にサラブレッドを配合し、国際血統書委員会の審査を通過すると以降の子孫はサラブレッドと認められる。

日本の近代競馬黎明期は軍馬の改良が主目的であったことから「純粋なサラブレッドだろうが、サラ系だろうが強ければ問題ない」という考え方が主流であった。しかし戦後を迎えて純粋に競馬を目的とした馬産へ移行すると「強さより血統」の考えが広まり、サラ系は日陰へと追いやられていった。サラ系でも牝馬は仔出しがよければ繁殖牝馬として生産者にとって大切な存在となれたが、牡馬は能力があっても生まれてくる仔が「サラ系」になって馬主が避けるという事情から、ダービー馬や天皇賞馬ですら種牡馬としてのチャンスは全くと言っていいほど与えられなかった。