エト (ロードス島戦記)

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エト(新王国暦491年 - )は、小説ロードス島戦記』に登場する架空の人物。また、同名のテーブルトークRPGリプレイ(第一部)におけるプレイヤーズ・キャラクター(PC)の一人。

経歴[編集]

至高神ファリス神官主人公であるパーンとはザクソン村の幼馴染で無二の親友。アラニアのファリス神殿で4年間の修行を終えてザクソン村に戻った後、パーンに誘われて旅に出、数々の冒険を共にする。

英雄戦争後はパーンと別れてヴァリス王国のファリス神殿に高司祭として属し、最高司祭ジェナートを補佐して、壊滅的打撃を受けた神殿の再建に尽力した。更に、英雄戦争による甚大な被害と偉大なファーン王を失ったことで弱体化していた国との調整役として、王国再建にも功績をあげた。その結果、「国王は騎士団から選出する」という通例を破ってヴァリス国王に即位し「神官王」となり、同時に恋仲となっていた前王ファーンの娘フィアンナを王妃に迎える(このため人物紹介で「ロードス一の逆玉男」と言われる事もあるが、ヴァリスの国王は世襲ではないのであくまでもジョークである)。

即位の翌年、マーモに占領されていたアダンの街を、パーンたちの協力もあって奪回する。しかし、このアダンを含めたヴァリス東部は、マーモ評議会評議員に復帰した暗黒騎士団長アシュラムによって再び占領されるなど、後々まで抗争の最前線になる。

邪神戦争では、ファリス信者(すなわちヴァリス国民の大半)を戦士として動員する神聖魔法「聖戦」(ジハド)を発動して国家を挙げた戦闘態勢に入り、再建された聖騎士団とファリス神官戦士団、民兵を率いて参戦する。マーモ本土へ上陸した聖騎士団が全滅するなど多大な犠牲を払いながらもこれに勝利する。

その後は2度の大戦で疲弊した国力の回復を図ると同時に、次代の国王の育成、教条的になりすぎていたファリス教団の改革に努める。第二次邪神戦争(終末戦争)終結後に国王を退位し(代わって聖騎士団長のウィントンが即位)、ジェナートの後を継いでファリス神殿の最高司祭となり、以後は聖職に専念する。

性格[編集]

温厚で生真面目な性格ではあるが、物語冒頭では若さゆえ、あるいはパーンの影響からか若干無謀なところがある。

仲間とともにヴァリス王国のフィアンナ姫の窮地を救ったことをきっかけとして、最高司祭ジェナートの知遇を得る。英雄戦争により人材が払底したファリス神殿、およびヴァリス王国の双方で重きを為し、遂には国王にまでなる。騎士ではなく神官であったこと、またヴァリスの出身ですらないことから、騎士階級の人々の間では良く思われてはおらず、即位当初は様々な苦労もあったが、それを乗り越えて国民の厚い信頼を得る。

神官としては、冒頭でこそ駆け出しの神官であったが、ファリスが法を司る神でもあるが故に教条的になりすぎていたファリス神殿の中にあって、教義には反するが相手にとってそれが救いになるとすれば嘘をつくことも厭わないなど、表向きの教えではなく真の信仰心を抱いている。そのためジェナートが推し進めた教団改革の継承者として、最高司祭まで上り詰めることになる。

登場作品[編集]

小説[編集]

アニメ・OVA[編集]

テーブルトークRPG[編集]

  • 『RPGリプレイ ロードス島戦記I』
  • 『ロードス島RPG エキスパートルール』 - ロードス島RPG対応の能力値を掲載
  • ソード・ワールドRPG ロードス島ワールドガイド』 - ソード・ワールドRPG対応の能力値を掲載

コミック[編集]

  • ロードス島戦記 灰色の魔女全3巻 作画/越智善彦(角川コミックスエース)
  • ロードス島戦記 炎の魔神全2巻 作画/齋藤亜弓(角川書店 ドラゴンコミックス)[1]
  • ロードス島戦記 -英雄騎士伝-全6巻 漫画/夏元雅人(角川コミックスエース)
  • ロードス島戦記 ディードリット物語全2巻 画/よねやませつこ(あすかコミックスDX)[2]

脚注[編集]

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  1. 1巻にて「ヴァリスの王」の名称だけの登場。
  2. 下巻の最後のページに登場。


先代:
ファーン
ヴァリス国王
514-527
次代:
ウィントン