アブー・ジャアファル・アブドゥッラー・イブン・ムハンマド・アル＝マンスール

アブー・ジャアファル・アブドゥッラー・イブン・ムハンマド・アル＝マンスール（712年 - 775年10月7日）は、アッバース朝の第2代カリフ（在位754年 - 775年）。

生涯

初代カリフ・アブー・アル＝アッバース・アブドゥッラー・イブン・ムハンマド・アッ＝サッファーフの異母兄。兄のイブラーヒーム・イブン・ムハンマドがウマイヤ朝に処刑された際に家長・カリフの地位が異母弟のアブー・アル＝アッバース・アブドゥッラー・イブン・ムハンマド・アッ＝サッファーフに移ったのは、マンスールの生母が奴隷の出身で身分が低かったためという。754年にアブー・アル＝アッバース・アブドゥッラー・イブン・ムハンマド・アッ＝サッファーフが死去すると跡を継ぎ、叔父や創業の功臣らを殺害した。

一方でウマイヤ朝の制度を踏襲・整備し、762年にはバグダードに新しい都を建設するなどその治世においてアッバース朝の体制を固めたため、アッバース朝の実質的な創始者と見なされる事も多い。775年にメッカ巡礼の途上で死去。享年64。跡を子のマフディーが継いだ。

参考文献

• 小和田泰経 『世界帝王事典』（株式会社新紀元社。2015年11月）