アセイラム・ヴァース・アリューシア

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アセイラム・ヴァース・アリューシアとは、あおきえい監督・虚淵玄脚本のオリジナルアニメ『ALDNOAH.ZERO』の登場人物である。
CV:雨宮天

概要[編集]

本作のメインヒロインであり、主人公の一人でもある。
かつて地球との間に人類史上初の星間戦争を仕掛けた火星の独立国家「ヴァース帝国」の皇女。初代ヴァース皇帝レイレガリアの孫娘であり、過去の地球との戦争で戦死した二代目皇帝ギルゼリアの一人娘である。レイレガリアは人類史上初めてアルドノアを起動させた人物であり、レイレガリアの血を引くアセイラムは祖父と共にアルドノア因子を身に宿す唯一の人間である(火星騎士の面々はレイレガリアに忠誠を誓う代わりにアルドノア因子による力を貸してもらう事でその能力を行使出来る)。

スレイン・トロイヤードが火星移住時に事故に合った際に命を助けており、以降身分や出身を超えて友好な関係を築いている。スレインの父・トロイヤード博士が死去し、スレインが火星から追い出されそうになった際には身を挺して庇い、クルーテオ卿の使用人兼アセイラムの教育係として城に置く事を認めさせた。スレインから地球に関する知識を教えられており、その関係で地球への憧れは強かった(ただし、スレインも物心付く前に地球を離れていたため、地球が青く見える理由を間違えているなど、正確に知っているという訳ではない)。

活躍[編集]

過去の戦争で国交断絶状態となっていた地球に親善大使として平和協定を結ぶために付き人のエデルリッゾと共に来訪。そこでヴァース帝国の過激派が仕掛けた罠によって爆殺されかけたが死んだのは影武者で、本人はなんとか難を逃れた。再び星間戦争が勃発し全土が戦火に包まれる地球でなんとか戦争を止めようとするアセイラムは界塚伊奈帆一行と出会い、そのまま伊奈帆達と行動を共にする。
種子島でのフェミーアン卿のカタフラクト「ヘラス」との戦闘では、追い詰められた仲間達を救うべく自ら正体を明かし、アルドノアの力を使い地下に秘匿されていた航空戦艦「デューカリオン」のアルドノアドライブを起動させた。

ロシアの地球連合軍本部にて自らの生存を発表し戦火を止めようと試みるが、その報はザーツバルム卿によって握りつぶされ、逆に居場所を特定され基地への総攻撃を招いてしまう。揚陸城のアルドノアドライブを停止させるべく、伊奈帆達の助けを借りながら乗り込み無事停止させる事には成功するものの、直後にザーツバルムの撃った銃弾に倒れ、意識不明の重傷を負う。

昏睡状態に陥ったアセイラムはスレインの遂力により月面基地に搬送され治療を受けるが、意識は戻らずカプセルの中で眠り続けている。ザーツバルムは前皇帝ギルゼリアの妾の子であるレムリナ・ヴァース・エンヴァースにアセイラムを演じさせ、「アセイラムは実は生きていて戦争推進派に鞍替えした」と世間に思わせている。

ザーツバルムが死亡し、スレインが帝国内で影響力を増していく中、ついに意識を取り戻す。当初は記憶が混濁しており地球での記憶を失っていたが、伊奈帆から真実を聞かされたマズゥールカ卿がエデルリッゾを通じて渡したスレインから貰ったペンダントが切っ掛けとなり記憶を取り戻した。下を訪れたレムリナからスレインの行動を聞かされた事でスレインと対峙する道を選択。一度は拘束されるが、月面基地襲撃戦の混乱と伊奈帆やクランカイン卿の助けにより月面基地を脱出する。

火星騎士による一斉攻撃と月面基地での決戦の只中に演説を行い、皇位継承と戦争の停止を宣言。これを聞いた各地の火星騎士が様子見や鞍替え行為を行い、スレイン側の勢力が最後まで戦闘を繰り広げた末に全滅した事で星間戦争は終結した。

戦後は地球との平和友好路線を採り、アルドノアの恩恵を地球やヴァースの一般市民にも開放するなど、ヴァース帝国の体制や長きにわたる地球との確執を変えるべく奔走している。

呼び名[編集]

他者に呼ばれる際には、スレインなどのヴァース帝国関係者や軍人の場合は「アセイラム姫」・エデルリッゾからは「姫様」・伊奈帆からは愛称の「セラム」と呼ばれている。

性格[編集]

穏やかで優しい性格で、戦場という過酷な状況においても決して弱音を吐かず前を向き続ける芯の強さを持つ。その強さは、ついさっきまで自身を殺そうとしたライエ・アリアーシュを許し逆に謝罪し、ライエの心を救うほどである。また、誰とも分け隔てなく接し、他の火星人が旧人類と見下し蔑む地球人に対しても偏見を持たない。他者に対してはさん付の丁寧口調で話す。

外見[編集]

ついさっきまで大口を叩いていたカーム・クラフトマンが面と向かうと鼻を伸ばすほどの美人。
白い肌と金髪碧眼で純白のドレスを常時着ている。髪型は腰に掛かるほど長いロングヘアーを後頭部で編んで纏めている。右側部分のみ髪を伸ばしっぱなしにしている。地球軌道上に滞在していた際は髪を下ろし肩を露出した若干ラフな服を着ている。
最新のホログラム技術を使う事で、地球のヨーロッパ方面の民間人の少女「セラム」に化ける事が可能。その際は髪型が淡いベージュのセミロングとなり、薄桃色のカーディガンとマフラーをした少女となる。また、作中でニーナ・クラインの学生服と衣服を取り換えっこした事もある。

いつも身に着けているペンダントは地球来訪直前にお守り代わりとしてスレインから送られたモノ。このペンダントが作中において重要なカギとなった。