アスパーク・アウル

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アウル (Owl) は、アスパークイケヤフォーミュラの協力のもと[1][2][1]開発したEVハイパーカー[1][3]

解説[編集]

2017年(平成29年)9月12日から開催されたフランクフルトモーターショーで、コンセプトカーが一般公開された[1][4]。バッテリーにはリチウムイオンポリマー二次電池を採用し[4]、乗降用ドアはバタフライドアとなっている。

2月11日 - 栃木県で開発が進められてきたEVハイパーカー「アウル」の試作車による走行試験が(新鹿沼駅近くの小さな駐車場で)行われ[5][6]、0–100 km/h加速 1.69秒の記録を樹立する[6][7][8][4]。 モーターショー後は日本の栃木県で開発が続行され、2018年(平成30年)2月11日の試験では0-100 km/h加速タイム1.69秒を記録し[6][7][8][4]「0-100km/h加速で史上最速の自動車」となった[7][8][4]。この時点では最高速度を追求できる段階には至っておらず、同年11月のインタビューでは吉田眞教社長が「280 km/hまでは余裕で出せるところまで来ている」と語っている[9]。そして、2019年(令和元年)11月12日からドバイで開催されたドバイ国際モーターショー ()に出展した段階では、最高速度400km/hを謳うようになった[10]

2019年(平成31年/令和元年)に発表された市販車のプロトタイプを経て、2020年(令和2年)9月下旬に市販仕様が発表され、同年12月に発売された[11]。50台限定の受注販売で、価格は350万ユーロ[12]、日本円で4億6,000万円[9][12]。諸元にある最高速度は市販プロトタイプによって達成された。またこれにより、同車は「史上最速の公道を走行可能な電気自動車」となった。なお「史上最速の電気自動車」としては、リマック・アウトモビリが2019年に発表したハイパーカー「コンセプトツー」 (Rimac C_Two(開発名)が412km/hを記録しており、それより後に 400 km/hを記録したアウルは首位に立つ機会を逃す事となった。反面、加速性能ではコンセプトツー(0–100 km/h加速1.85秒)よりも優位に立っている[7][注 1]

また吉田によれば、現在のところニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでのタイムアタックについて、挑戦の予定は無いという[13]。「パワーや加速だけでは攻略できない総合力を問われる世界であり、容易く取り組めるものではない」としながらも「将来的には挑戦する意思がある」と語っている[13]

その他[編集]

フランスモバイルゲームアスファルト8:Airborne』(2013年運営開始)では、"high-end Class S car" の新車種として2020年(令和2年)4月中旬に本車が登場している[14]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. 2020年時点で0-100km/h加速が1秒台の自動車は、アウルとコンセプトツーの他、紅旗・S9(1.90秒)の3台のみである[7]

出典[編集]

  1. a b c d 和製EVスーパーカー、アスパークOWL、0-100km/h加速は1.99秒で価格は4億円!【パリモーターショー2018速報】|MotorFan[モーターファン]”. Motor-Fan.jp. 株式会社三栄 (2018年10月3日). 2020年9月16日確認。
  2. 栃木で進行中の世界最高加速のモンスターEV「アウル(Owl)」開発プロジェクトとは?”. GIGAZINE(ギガジン). 株式会社OSA (2016年5月20日). 2021年1月10日確認。
  3. Owl the fastest” (English). official website. Aspark Company. 2021年1月9日確認。
  4. a b c d e 【スーパーカー】“ASPARK owl(アスパーク・アウル)” あなたの知らないスーパーカー その4”. Webモーターマガジン. 株式会社モーターマガジン社 (2018年12月11日). 2021年1月9日確認。
  5. 栃木で開発中の世界最高加速のモンスターEV「アウル(Owl)」の実走行試験に行ってきました”. GIGAZINE(ギガジン). 株式会社OSA (2017年2月2日). 2021年1月10日確認。
  6. a b c モンスターEV「アスパーク OWL(アウル)」が世界初の市販車0-100km/hで2秒切りを達成、暴力的な加速を見てきた”. GIGAZINE(ギガジン). 株式会社OSA (2018年2月11日). 2021年1月10日確認。
  7. a b c d e 0-100km/h加速ランキング最新版!上位は2秒台の争いに突入し、驚愕の「1秒台」も登場 < intensive911”. Life in the FAST LANE (2019年1月19日作成、2020年11月12日更新). 2021年1月9日確認。
  8. a b c Pattni, Vijay (2019年11月12日). “The 2,012bhp Aspark Owl is the most powerful production hypercar” (English). TopGear.com. BBC. 2021年1月9日確認。
  9. a b 1台4億6000万円! 人材派遣会社が開発した世界最速ハイパーEV「OWL」の全貌を社長に直撃”. 週プレNEWS. 株式会社集英社 (2018年11月1日). 2021年1月9日確認。
  10. 価格やスペックが桁外れ! ドバイモーターショーには日本未導入の超高級スーパーカーがズラリ”. Auto Messe Web. 株式会社交通タイムス社 (2019年11月23日). 2021年1月10日確認。
  11. “約3億5千万円 人材派遣会社が開発した「加速力世界一」のEV、1・69秒で時速96キロ”. SankeiBiz (株式会社産経デジタル). (2020年12月23日. https://web.archive.org/web/20201223070231/https://www.sankeibiz.jp/macro/news/201223/mca2012231555017-n1.htm 2021年1月9日閲覧。 
  12. a b 今週は、株式会社アスパーク代表取締役 吉田 眞教さんへのインタビュー!”. RADIO BERRY 76.4FM. 株式会社エフエム栃木 (2018年5月1日). 2021年1月9日確認。
  13. a b 1150馬力の和製ハイパーカー「アウル」。11月に発売され、ニュルブルクリンク最速記録に挑戦する可能性が出てきた模様”. Life in the FAST LANE.. 株式会社NINE (2019年1月30日投稿、2020年11月20日更新). 2021年1月10日確認。
  14. Asphalt Wiki, 2021年1月10日閲覧.

参考文献[編集]

外部リンク[編集]