よみもの:『ようこそ、ゼペット教授の異常犯罪相談室へ』の感想
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リアル脱出ゲーム『ようこそ、ゼペット教授の異常犯罪相談室へ』の感想です。(記:2023年3月6日)
ネタバレ無し感想[編集]
初めて「リアル脱出ゲーム」に参加した。一人で来場して、初対面の2人と一緒になって3人組で挑戦した。
「リアル脱出ゲーム」というのは、謎解きパズルをたくさん解かされるものだ、というイメージを持っていた。謎解きパズルは好きなのだが、正直いって「紙の本を買って解けばよくね?」と思っており、実地に体験するメリットがあまりピンと来ていなかった。しかし、本作はクイズや謎解きパズルではなく、純粋な事件の推理に主眼が置かれている。開始前のアナウンスでも「通常の リアル"脱出"ゲームとは異なります」というガイダンスがあった。そんなところも、この公演を初体験に選んだ理由だった。
実際に体験してみて、ナルホドこれは実地で参加する価値のあるものだ、と感じた。謎の完成度は高い。
ゼペット教授役の男性(どこかの劇団員? それとも、SCRAPの正社員なのか?)と何度も会話する機会がある。ぼくは冷めた性格の人間なので「おぉ、頑張って演技してはるわ。こんな長いセリフを台本も見ずに凄いな~。毎日、何公演もこれをやるって感情の制御つかれるだろうな~」などと思いながら、参加していた。
コロナ禍だから仕方ないとはいえ、ゼペット教授がマスクをしているが、ちと残念だった。監獄のなかで、訪問者からの感染に気をつける殺人鬼 ―― なんともシュールである。早くコロナが治まってほしいものだ。(とはいえ、僕はマスクをしていなければ、初対面の人と一緒にチームを組むなど怖くて出来ないので、コロナにはメリット・デメリット両方あるのだが。)
ネタバレ有り感想[編集]
本公演のネタバレは解禁されていないので、核心を突くネタバレは避け、参加した人なら何となく伝わるであろうボカした書き方をする。未参加の人は読まないよう気をつけること。
私たちのチームは、残念ながら、推理を間違えてしまった。「まったく分からなかった」のではなく「間違えてしまった」。
本作品には様々なトラップが仕掛けられているが、根本的な構造をつらつら考えてみるに、「ハッカー」という存在が絶妙なのだと思う。参加者たちはハッカーを利用することで、ある程度までの情報を簡単に手に入れることができる。その何でも知りうる「神の立場」にいるからこそ、真犯人がどのように情報を得て、どのように犯行計画を立てたのかを、リアルに想像することが難しくなっている。
自分の知っている情報をリセットして、相手の知っている情報だけを元に考える ―― 人狼とか好きな人が得意そう(小並感)
推理小説でもこういうのあるよなー、あらゆる情報に触れられる読者だからこそ逆に気づきにくいってパターンあるよなー、ぱっと作品名出て来ないけど、こういうのあるよなー、と思うなどした。