ゆっくり茶番劇商標登録騒動

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ゆっくり茶番劇商標登録騒動
ゆっくり茶番劇(特許情報プラットフォームによる).jpg
特許情報プラットフォームの商標「6518338号」のページに掲載されている文字
日付2022年5月15日[注 1] - 現在
場所インターネット
原因柚葉が「ゆっくり茶番劇」の商標を獲得し、「ゆっくり茶番劇の投稿者が広告などで収益を得た場合、1年につき10万円を商標権獲得者に支払う」という規則が作られてしまった為。
結果商標登録に対して批判が相次ぎ、柚葉がインターネット上で炎上
備考ZUN氏が「法律に詳しい方に相談する」との旨を示している[1]

ゆっくり茶番劇商標登録騒動(ゆっくりちゃばんげきしょうひょうとうろくそうどう)[注 2]とは、日本のYouTuberである柚葉が「ゆっくり茶番劇」の商標権を獲得した結果、それに対してゆっくり茶番劇の動画を作るクリエイターやネットユーザーが反発し炎上に至った一連の騒動である。また令和の五・一五事件ゆっくり茶番劇商標登録問題などと呼ばれている。

概要[編集]

2ちゃんねる創設者西村博之

この騒動は、柚葉が東方Projectの二次創作として有名な「ゆっくり」を使用した動画ジャンルの一つであるゆっくり茶番劇における商標権を獲得したことが発端である[2]。 また今回の商標登録は東方Project公式の二次創作ガイドラインに違反しているとの指摘[3]がSNS上で多数上がっている。

経過[編集]

2021年[編集]

  • 9月13日:「ゆっくり茶番劇」に関する商標が「商標出願2021-114070」として特許庁に出願される[4]

2022年[編集]

  • 2月24日:「ゆっくり茶番劇」が「番号第6518338号」として商標登録される。
  • 5月15日
    • 柚葉がTwitter上で「ゆっくり茶番劇」の商標権を取得したと発表する[5]。YouTubeに商標使用の規則に関する動画が投稿される[6]
    • 柚葉氏が所属する「Coyu.Live」は柚葉氏を契約違反とし、警告処分にする[7]

ゆっくり系のユーザーの一部が引退を発表するなど大騒ぎに。 5ちゃんねるが田代砲を発射する。

  • 5月16日:有名人が続々と参戦。
  • 5月20日Coyu.liveが「再三にわたり是正を求める警告と指導を続けたものの、誠意ある対応がなかった」として、柚葉の会員資格を無期限で停止[8]
  • 5月23日ドワンゴが商標権の放棄交渉を行うと発表[9]
  • 5月24日:柚葉が商標の抹消を申請[10]

さらに、逃亡宣言と思われるツイートをした。

  • 5月25日特許庁が商標の抹消を受理[11]
  • 6月2日:ドワンゴが無効審判を行うと発表[11]
  • 6月9日:柚葉氏がTwitterを鉄垢として復活
  • 6月19日:柚葉が復活し、動画投稿を再開するが、当初は自然系の動画しか出していなかった。
  • 12月23日:ついに柚葉氏がゆっくり動画の投稿を再開し、柚葉は完全復活。

2023年[編集]

  • 7月12日:特許庁より、商標「ゆっくり茶番劇」の無効審決が下される。株式会社ドワンゴは2022年より「そもそも商標として登録されるべきではなかったことを明らかにするため」として無効審判を請求していた[12]

柚葉氏について[編集]

詳細は「柚葉/Yuzuha」を参照

柚葉は日本UUUM CREAS[注 3]所属YouTuber。かつてはたまゆらという名義で活動していた。

柚葉は「柚葉/Yuzuha」という名義でインターネット上で活動している。YouTubeでは、東方Project、またはそのファンを批判する動画などを投稿しており、東方Projectの関係者やファンの反発を買っている。

被害[編集]

この騒動による被害[編集]

ゆっくり茶番劇が商標登録された事により、1年間ゆっくり茶番劇のコンテンツを公開するために「使用料金」として10万円を商標獲得者である柚葉に支払わなくてはならない可能性が浮上し、多数のゆっくり茶番劇系Youtuberから批判の声が上がっている。

また、柚葉は商標登録の際に本名や在住都市を公開したため、そこからさらに詳細な住所が特定される被害を被っている[13]

その他[編集]

「東方楽曲を制作しているZUNなどが被害を被る可能性がある」と指摘されている。

また、以前にスポンサーXと東方Projectの関係者とこのような会話があった[14][注 4]

あのすみません、これ皆で自由に使ってもいいんですか?>スポンサーX氏


Dブ氏  <使って良いと思います


まそ氏 <ぜひ使ってほしいです


ZUN氏  <いいんじゃないですかね

この為これに反するのではという指摘がある。

反応[編集]

インターネット上[編集]

今回の騒動に対しネット上では、「大勢の秩序で守られていたものが一人の身勝手な行動で全部パー」などど批判されていたり[15]「ゆっくり茶番劇の商標登録で、問い合わせるべきは柚葉でもUUUM(UUUMはこの件に関係ない)でもなく特許庁だよ」とする者もいた[16]。ツイッター上では「#ゆっくり茶番劇商標登録に抗議します 」等のハッシュタグが作られるなど[17]、ゆっくり界隈はかなり混乱している。また、一部のクリエイターは「いったいなんの冗談なんすかね?」とTwitter上で発言している[18]

東方Project原作者・ZUN[編集]

また、この騒動に対して東方Projectの関係者がどう動くかに期待が高まっていたが[19]、その後、ZUNが「ゆっくり茶番劇の話は耳に入りましたよー。法律に詳しい方に確認しますね。」とツイッター上で発言した[1]

西村博之[編集]

2ch開設者西村博之氏はゆっくり茶番劇商標登録でとあるゆっくり系のチャンネルが名前に @ゆっくり茶番劇をつけると、便乗してひろゆきも@ゆっくり茶番劇に変更。 さらに、zunさんもいろいろ大変だなーとツイートをする。

ニコニコ代表・栗田穣崇[編集]

この騒動を受けニコニコ代表の栗田穣崇は、「ニコニコの投稿者にどのような影響があるのか週明けに法務部に確認します(中略)ニコニコから公式に見解を出す必要があるのか、何かニコニコとしての対応が必要なのかについては法務確認を持って判断します」と言及した[20]

弁護士・岡野タケシ[編集]

この騒動を受けてゆっくり茶番劇の商標登録を取り消せるかどうかという質問をもらった岡野タケシ「商標登録は取り消せるが難しい」と回答した。岡野の見解によれば商標登録後に異議申し立てを行わなければならないが、公報発行日の3月4日から2か月を過ぎており、すでに異議申し立てはできない状況にある。これ以外の方法として、商標登録無効審判という方法が使えるが、利害関係のある人しか使えず、かつ審判を出した人が自腹でお金を負担しないといけないというデメリットが生じる。最後の砦としては、東方Projectの権利者である上海アリス幻樂団の代表者が柚葉と直接交渉を進めるしかないという結論を出している。[21]

たくっち[編集]

ゆっくり界隈で一番登録者が多いたくっち氏は、 「私にも何かできることがあれば力になりたい」とツイートした。 実は、このツイートは3年ぶりであった。

5ちゃんねる[編集]

その騒動はゆっくりの基となったアスキーアートの発祥元である5ちゃんねるにも響き、特許庁や柚葉のホームページに田代砲を発射する。

らーくん[編集]

暴露系youtuberのらーくん氏は柚葉氏に実際に会って話をしたとの動画を出した。らーくん氏と柚葉氏は友達という動画を出したり、YouTubeチャンネルを通報したが、柚葉氏が彼(らーくん氏)と接点がないとツイートした。 8月にらーくんがデマを拡散していたことを発覚し、らーくんも炎上した。 一部の人からは「柚葉に敗北した唯一の男」と言われている。

日本政府[編集]

松野博一官房長官は「二次創作など 創作物の保護が重要」と発言した。

松丸亮吾[編集]

クリエイター好きの松丸亮吾氏は「他人に攻撃するなら自分のために時間を使った方がいい」とツイート。柚葉氏は「誠に同感」とツイートするが、「僕は自分で作ったもので世間を盛り上げたいクリエイターだから、人が作ったものを自分のものにする人とはちょっと仲良くなれない。」と柚葉氏に返信した。 松丸亮吾氏に絶賛の声が上がり、「松丸くん」がトレンド入りした。

影響[編集]

爆破予告[編集]

2022年5月16日、この騒動が勃発してから僅か1日で千葉県佐倉市の「山万ユーカリが丘線」に爆破が予告され、その結果鉄道やバスが運行見合わせとなった。この予告は何者かが16日朝に柚葉の関係各所に爆破するとしており、この騒動が関係していると見られている[22]。インターネットでの騒動が公共交通機関に影響を与えるという珍事件となった。

ラブライバー商標登録騒動[編集]

この騒動から約3ヶ月後の8月29日に入り、1人の男[注 5]によりラブライバーという単語を商標登録されるという事件が起きた。これに関してネット上では第2のゆっくり茶番劇商標登録騒動になりかねないという意見が多かったが、2023年頃、拒絶理由通知によりあっさり取り下げられている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 商標が登録されたのは2月24日
  2. 正式な名称ではないが暫定的につけられた記事名である。
  3. UUUMとは別の組織である。
  4. ゆっくりに関するキャラクターに関しての質問
  5. 名前は伏せる。

出典[編集]

  1. a b ZUN氏の反応 2022年5月15日”. 2022年5月15日確認。
  2. Twitter上での柚葉氏の商標権取得に関するツイート”. 2022年5月15日確認。
  3. 東方Projectの二次創作ガイドライン”. 2022年5月15日確認。
  4. 登録6518338に関する商標情報website=特許情報プラットフォーム”. 2022年5月15日確認。
  5. (削除済み)” (日本語). Twitter. 2022年5月15日確認。
  6. ※重要告示※「ゆっくり茶番劇」商標使用に関する要綱 (ガイドライン) 動画版” (日本語). YouTube (2022年5月15日). 2022年5月15日確認。
  7. 「ゆっくり茶番劇」商標登録・柚葉に警告処分 所属コミュニティが発表「契約違反が認められた」”. 2022年5月15日確認。
  8. 「ゆっくり茶番劇」商標取得の柚葉さん、所属コミュニティーから「無期限の会員資格停止」処分 権利放棄の報告も?
  9. ドワンゴ、「ゆっくり茶番劇」商標権の放棄交渉へ 応じなければ無効審判請求
  10. 「ゆっくり茶番劇」 柚葉さんが商標の抹消登録申請を行ったと報告
  11. a b 「ゆっくり茶番劇」登録取り消しを特許庁が受理 ドワンゴは無効審判請求の姿勢崩さず
  12. 「ゆっくり茶番劇」騒動がほぼ決着 無効審決が出る
  13. 【画像】「ゆっくり茶番劇」を商標登録の柚葉は(住所)在住の「(氏名)」か?ネットで絶賛大炎上”. 2022年5月15日確認。
  14. “ゆっくり解説”のキャラクターって著作権は大丈夫? ガイドラインを守れば誰でも使える“ゆっくり”の歴史を紹介してみた”. 2022年5月15日確認。
  15. ゆっくり茶番劇商標登録に関する批判 1”. 2022年5月15日確認。
  16. ゆっくり茶番劇商標登録に関する批判 2”. 2022年5月15日確認。
  17. 「#ゆっくり茶番劇商標登録に抗議します」の内容”. 2022年5月15日確認。
  18. 使用料についての発言”. 2022年5月15日確認。
  19. 【炎上】「ゆっくり茶番劇」、ネット民によって商標登録される! ゆっくり界隈、終了へ・・・”. 2022年5月15日確認。
  20. 人気動画ジャンル「ゆっくり茶番劇」を第三者が商標登録し年10万円のライセンス契約を求める ZUNさん「法律に詳しい方に確認します」”. 2022年5月15日確認。
  21. Q:柚葉さんが登録した「ゆっくり茶番劇」の商標を取り消すことってできますか?#Shorts”. 2022年5月16日確認。
  22. 爆破予告で鉄道が一時運行見合わせ 「ゆっくり茶番劇」の商標登録騒動に関連か”. モデルプレス. 2022年5月16日確認。

関連項目[編集]

商標関係[編集]

ゆっくり関係[編集]

関係者[編集]

外部リンク[編集]