愛知環状鉄道100系電車

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

愛知環状鉄道100系電車(あいちかんじょうてつどう100けいでんしゃ)とは、愛知環状鉄道が運用していた電車である。

概要[編集]

1988年の愛知環状鉄道線開業に際して導入された車両で、全車両が日本車輌製造で製造された。

全長19m・片側3扉の鋼製車体を持ち、電装品は国鉄101系電車の廃車発生品を流用することで製造コストを削減している。運転席・ドア配置がワンマン運転を見越した構造となっていたが、愛環時代はワンマン運転を行わなかった。

片運転台制御電動車の100形と片運転台制御付随車の200形で2両編成を組んだ9本と増結用の両側運転台制御電動車の300形5両の3形式が用意された。300形を増結する時は高蔵寺方に連結され、電動車が2両連なるような編成構成とすることを原則としていた。

2005年愛知万博輸送を最後に全車両が運用を離脱。廃車となった。廃車後はえちぜん鉄道へと譲渡された。

えちぜん鉄道への譲渡[編集]

京福電気鉄道から鉄道資産を引き継いで営業を再開することが決定したえちぜん鉄道では、京福引継車の中に老朽化著しい車両が含まれていたことから愛知環状鉄道で廃車となった100系の譲渡を受けることとし、改造の上で運用することとなった。

改造は名鉄住商舞木工場で実施され、トレーラーで北野桝塚から舞木まで搬送して改造工事を施工。竣工後にトレーラーで舞木から福井まで搬送した。譲渡に際し、2両編成では輸送力過剰と判断され、200形の運転台を切断して100形の連結面側に移植する両運転台化改造を実施して200形は解体処分された。このためえちぜん鉄道入りしたのは元100形9両と元300形5両の合計14両である。

入線後、架線電圧600Vのえちぜん鉄道線ではMT46型主電動機が本来の性能の半分にも届かない性能しか発揮できないことが判明。JR東日本から廃車発生品のMT54型主電動機を譲り受けて主電動機換装を行い、性能を確保した。