BLACK TIGER ブラックティガー
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『BLACK TIGER ブラックティガー』は、秋本治による日本の漫画作品。
概要[編集]
『グランドジャンプ』2017年2号より不定期連載されている漫画作品。秋本治が『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を完結後に「四誌で新連載」する中で初めて連載する作品となる。以前から描きたかったと語る西部劇にチャレンジしたガンアクション。『グランドジャンプ』2023年5号にて完結した。
ストーリー[編集]
南北戦争直後のアメリカ合衆国。政府が賞金稼ぎに無法者を殺しの許可証を与えたうちの一人であるブラック・ティガー。女ながら屈強な無法者相手にしていき、無法者を射殺していくのだった。
登場人物[編集]
主要人物[編集]
- ブラック・ティガー / ティナ・バトラー
- 本作の主人公。ブラックメンバーの一人。黒髪巨乳の美女ながら正面から20人もの賞金首を倒す凄腕のガンマン。全身タトゥに傷跡が多数ある。
- 悪党に対しては容赦がないが、手に入れた賞金の一部を倒した賞金首の埋葬代に使うなどの情がある。笑うことは少ないが、マカとの別れ際に立派な医者になれと言って笑顔を見せるなどしている。
- 本名はティナ・バトラー。幼い頃に家族や村人を全員殺されて金塊を奪われた過去がある。敵を討つためにバーンスタインに銃を教わる。その後、施設に入ってステファニーらと知り合う。だが、その施設も襲われてしまってみんなを守るために襲撃犯を全員撃つ。それから施設からも姿を消して賞金稼ぎとなった。そして、そこで腕をあげて試験の後にブラックメンバーとなる。
- ドクター「ウエキ」
- 流れの闇医者。南のスパイの仕事をしている。お金をちらつかされてブラック・ティガーの元につくばあいが多いが、とぼけられたりするなどして金は手に入れられないことも多い。
- 日本人なこともあって、ティガーが日本に仕事に行った際などには通訳をしたりしていた。
- マックス
- ブラック・ティガーの愛馬。賞金稼ぎになりたてのころからティガーと共にいる。元々は盗まれた馬だったが、ティガーが取り返して牧場から譲られた。
- アリス
- 賞金稼ぎとなったばかりの頃のティガーと一緒に暮らしていた少女。心優しい少女。
- 入れ墨師であり、ティガーに入れ墨を掘ったのも彼女。自分の指にはティガーの名前を掘っている。その後、危険な目にあったこともあって入れ墨師をやめている。
その他[編集]
- ドクター・ノア
- ティガーとよく敵対する。しぶとく、危ない目にあっても生き残る。長らくティガーの宿敵の一人だったが、アリスを人質にしてホワイトハウスを飛行船で爆撃する計画を立てていたが、ティガーによって阻止されて飛行船もろとも爆発して死亡する。
- コルブッチ
- 強盗・殺人犯で賞金首となっていた。第1話で賞金首同士20人で徒党を組んでブラック・ティガーを倒そうとするも返り討ちにあって死亡する。
- バルボーニ
- 一家皆殺し犯。第1話で賞金首同士20人で徒党を組んでブラック・ティガーを倒そうとするも返り討ちにあって死亡する。
- ダミアーニ
- 強姦・殺人犯。第1話で賞金首同士20人で徒党を組んでブラック・ティガーを倒そうとするも返り討ちにあって死亡する。
- ジャンゴ
- 第1話登場。「南」で細菌の研究をしている悪の組織の中心人物。
- オネスト
- 第1話登場。ジャンゴの部下。ブラック・ティガーを捕まえるが、それは「南」の研究所を突き止めるためにわざと捕まっていた。そのため、研究所を突き止めた後はブラック・ティガーに腕を折られている。
- マカ
- 第2話登場。先住民のスー族の少女。ブラック・ジャガーに撃たれて倒れていたブラック・ティガーを助ける。闇の人身売買組織の奴隷商人に捕まるもブラック・ティガーによって助けられる。
- ブック・ジャガー
- 第2話登場。ブラックメンバーの一人。早撃ちはブラックメンバーでも一番だった。
- ブラック・ティガーを撃つことで組織の信用を得て奴隷密売組織に潜入。だが、組織が壊滅した後に少女趣味に身を売ったことでブラック・ティガーに敵とみなされて決闘する。装弾不良によって敗れて死亡する。
- ウィル艦長
- 第3話登場。合衆国海軍艦「コンストラクション」の船長としてガルシアらを討って人質を救出する任務を請け負う。士官学校をトップで卒業したが、南北戦争の最初の海戦で負けてしまい、その後も武功をあげられずに出世コースから外れる。そして、「コンストラクション」という旧式の帆船の船長となってしまって自虐していた。だが、ガルシアらの戦いで帆船の船長も悪くないと考えなおした。
- ガルシア
- 第3話登場。旧南軍の残党兵で高速の装甲蒸気戦艦で用心棒30名を率いて合衆国の船を破壊している賞金首。艦長と副艦と司令官以外の57名を殺害して合衆国軍最新鋭艦「オーディシャス」を鹵獲するなど悪逆非道な手口を使う。ブラック・ティガー相手にも人質を使って動きを封じようとするも、ボブによってともに海中に沈んだ。
- ボブ・スミス
- 第3話登場。人質をとられて身動きが取れないティガーのためにガルシアに体をはってとめて海に共に沈む。その恩でブラック・ティガーは、死亡したボブの家族に報酬の300万ドルすべてを譲り、お礼を伝えるように頼んでいる。
- 坂本龍馬(さかもとりょうま)
- 第7話登場。ドクター・ノアのたくらみもあって死亡する。
- マイク
- 第11話登場。両親をジェイスン一家に殺害されて、ティガーに銃を教わって復讐しようとする。ティガーに諭されて生きていくことを決める。
- ブラック・イーグル
- 第12話より登場。ティガーの同業。
- カイルア
- 第12話より登場。サンドウィッチ諸島の父。
- メアリー
- 第12話より登場。カイルアの娘。
- エドワード大尉
- 第12話より登場。イギリス海軍。
- アルフレッド・ベガス
- 第12話より登場。メアリーを誘拐する。
- ジョセフ・バントラ
- 第17話登場。神父に成り代わって悪事をはたらいていたが、ティガーに倒される。
- ステファニー
- ティガーの幼馴染。鉄道王と結婚した。ティガーが久しぶりに訪ねたときには体を壊して亡くなっていた。
- エリザベス
- ステファニーの娘。
- ジュエル・ゴードン
- ステファニーの夫。遺産を狙って殺害される。
- バーンスタイン
- ティガーが村人を殺した犯人に復讐するための銃を教えた。ティガーに家族を殺した相手が見つかった時には幸せそうな姿に一安心していた。
- ホセ・ボルタ / ジョン・ガストン / ロベルト・シルビア
- ブラックメンバーになる試験をティガーと共にうけた3人の男性。一緒にジェノサイド集団を倒すべく向かうも志半ばで死亡する。だが、ティガーは3人の意思を継ぐと賞金を四分割してそれぞれの家族に送っている。
- ジョセフ・ジョー
- 第23話 天国への階段に登場。
- グロッグ所長
- 第23話 天国への階段に登場。コロラド刑務所の所長。囚人を手術によって脳を変えて大人しくさせていた。
- ジャクソン
- 第23話 天国への階段に登場。コロラド刑務所に入れられたが、手術によって変貌していた。
- ロバート
- 第24話 黒の熱病に登場。新しい町長候補として派遣されてきていた。
- バルディ
- 第24話 黒の熱病に登場。私腹を肥やしていた。
- クーパー
- 第26話 正義と復讐に登場。ネブラスカ支部隊長。
- パゾリーニ
- 強盗団のボス。幼い頃にティガーの村を襲って家族を殺害した。妻や娘もいた。バーンスタインやティガーの協力などで逮捕される。
- アレン
- 第27話 竜たちの眠る場所に登場。恐竜の化石などの調査員。
- マクダネル
- 第28話 自由を守る男に登場。かつてはテキサスレンジャー隊長として街を守っていたが、メキシコ軍の襲撃などで解散する。ティガーの協力でアンダルシを倒してテキサスレンジャーを復活させる。
- アンダルシア
- 第28話 自由を守る男に登場。賞金首。
- ジョージ・ワトソン
- 第29話 招かれざる客に登場。賞金稼ぎ。お金が大好き。
- 第41話から44話にも再登場。マジシャンでもあり、カジノでインチキをして稼いだりしていた。マジシャンとしての腕は確かであり、海賊をその腕で捕まえたりしている。その功績でもらった賞金が偽札だったと判明して、犯人を捕まえようと奔走して人助けにはなったものの、100万ドルはもとにもどらなかった。
- ウェルズ・ダルトン
- 第30話・31話ティナ・バトラーの不安【前編】【後編】に登場。アリスに入れ墨を依頼した。
- ロペス
- 第30話・31話ティナ・バトラーの不安【前編】【後編】に登場。兄のカルロスがティガーに殺された復讐をするために、アリスを使ってティガーをおびき寄せるも倒される。
- ナゲルマケールス
- 第32話・33話大陸横断鉄道ユニオン急行【前編】【後編】に登場。実業家でティガーが護衛を担当する大陸横断鉄道ユニオン急行に乗り合わせる。
- ゴールド
- 第32話・33話大陸横断鉄道ユニオン急行【前編】【後編】に登場。
- シャーロット
- 第34話 受け継がれし記憶に登場。先住民で騎兵隊に両親が殺害されるも父親の言葉通りに未来のために生きている。
- フォード
- 第36話 閉ざされた島の秘密、第37話 島を照らす灯に登場。少佐を名乗っていたが、実際は南北軍であり、島を占領して北軍に攻撃を仕掛けようとしていた。
- ウィリアム・デッド
- 第37話 島を照らす灯に登場。かつてティガーの母親と一緒に働いていた。
- バニー・ラッツ
- ティガーの母親。
- マリー・カルディア
- 第38話・39話に登場。12歳の少女。
- 盗賊団に襲われてお年寄りと子供だけになった村のために50人ものノースダコタ盗賊団を倒して賞金を手に入れようとしていた。そのことを聞いたティガーはウエキと共に向った。ティガーの助けもありつつ、恐れを知らない性格でダイナマイトを利用するなどして盗賊団を壊滅させる大手柄をあげた。その後、村の人に危ないことはもうやめてほしいと言われ、賞金稼ぎを引退している。
- ウル
- 第38話・39話に登場。狼の子供でマリーが拾って家族同然に育てている。
- ノースダコタ盗賊団
- 第38話・39話に登場。賞金首のセルジオ・ゴメス、ジャン・アントン、ゴードン・ターナーら賞金首だけで1000万ドルの盗賊団で、ブラックメンバーで倒しに行く予定だったが、マリーが賞金のために向かったことで、ティガーもそのまま向かった。マリーの活躍もあって盗賊団ごと壊滅した。
- アイザック・ロビンソン
- 第41話・第42話に登場。船会社、運送会社などを経営している海運王。
- エリック
- ロビンソンの息子。金儲けばかりを考えるようになった父親と対立。しかし、海賊の件でロビンソンが間違っていたと反省して和解した。
- ウィルソン
- 第44話登場。孤児のために学校を作って教育している。
- もともとは同僚のロバートと共に造幣局で働いていたが、孤児を助けるために偽札を作っていた。だが、子供たちの将来に影響が及ぶのを心配して偽札づくりを辞めてロバートと別れる。そして、偽札以外で資金を作ろうとしていた。疲れ果てて自殺しようとしたが、子供たちの想いやティガーの助けもあって生きていくことにした。
- ロバート
- ウィルソンと別れて偽札を作っていたが、ただの犯罪となっていたために自首しようとしていたところを悪党に殺される。
- アレン
- 第44話登場。ウィルソンの教え子。
- 中李(チュンリー)
- 第44話登場。ウィルソンの教え子。
- モーリス
- 第46話より登場。労働者を炭鉱で過重労働させるなどして取り調べを受ける。スターシアを嫌がらせで殺害しようとするもブラック・ティガーによって死亡する。
- スターシア
- 第46話より登場。自立心の強い立派な女性。
- マクベイン・モートン
- 放火殺人犯の26歳男性。裁判所の移送途中に逃げ出すも熊にやられて死亡する。そのときにティガーと親子を守るために熊をひきつけた。
- クラウディ・マロニー
- 強盗殺人犯の32歳男性。裁判所の移送途中に逃げ出すも熊にやられて死亡する。
- ウェルナー・スコット
- 一家殺人犯の35歳男性。裁判所の移送途中に逃げ出すも熊にやられて死亡する。
- ジャン・コルヴィッティ
- 大量殺人半の31歳男性。裁判所の移送途中に逃げ出すも熊にやられて死亡する。
- エミル教授
- 第52話より登場。薔薇の研究家。
- フローレンス
- 第53話・54話より登場。有名なピアニストで人々に勇気を与えていた。銃で撃たれてピアノをひけなくなるも、李らによって生きる希望を見出す。李と結婚して歌手となった。
- 李(リー)
- 第53話・54話より登場。フローレンスのピアノの調律をしていた。
- ザウナー・ファブラム
- 第56話・57話より登場。子供老人を身を挺して守るなど心優しい男だが、南軍の残党と思われて賞金首となっていた。ティガーによって死亡したという報告をしてザウナーは見逃される。
- リンカーン
- 第59話・60話より登場。南北戦争時代のリンカーン大統領であり、本作ではティガーが護衛で命を救っているが、南北戦争終結後に史実通りに死亡している。
- ベアトリス
- リンカーンを狙っていた南軍の女性スナイパー。ティガーによって暗殺は失敗して処分されて死亡する。
- ブラック・クーガー
- ブラックメンバーの一人。
- チザム
- ブラックメンバーの一人。少年でブラック・ウルフと組んでいる。グラウティ・ダガーとの戦いで死亡する。
- ブラック・ウルフ
- ブラックメンバーの一人。
- グラウティ・ダガー
- ドクター・ノアの裏で手を引いていた黒幕。ダガー財閥の会長で、ヨーロッパの巨大な軍事商人。
- モーリス局長
- ブラック。ティガーにグラウティ・ダガーの撃退を命じる最終計画を伝えるも、上からの圧力で自殺に見せかけて殺害される。
用語一覧[編集]
- ブラックメンバー
- 南北戦争の終結後、南の治安が悪化。合衆国政府は賞金稼ぎ気BL(ブラックリスト)から凄腕を選んで殺しの許可証(ライセンス)を与えて賞金額を十倍にする。悪に悪を排除させるという発想から生まれた。
- 覚醒人間(かくせいにんげん)
- 体内に病原体(ウイルス)を寄生させて覚醒すると最強不死の兵士(ソルジャー)になるというもの。「南」が研究しており、北政府を壊滅させる計画に使おうとした。
単行本[編集]
ヤングジャンプ・コミックス(集英社)より発売。全11巻。
巻数 | 初版発行日 | ISBN | 備考 | サブタイトル | ||
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1 | 2017年11月7日(2017年11月2日発売) | ISBN 978-4-08-890802-1 |
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3 | 2019年11月24日(2019年11月19日発売) | ISBN 978-4-08-891392-6 |
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4 | 2020年4月22日(2020年4月17日発売) | ISBN 978-4-08-891560-9 |
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5 | 2020年9月23日(2020年9月18日発売) | ISBN 978-4-08-891661-3 |
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6 | 2021年1月24日(2021年1月19日発売) | ISBN 978-4-08-891773-3 |
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7 | 2021年5月24日(2021年5月19日発売) | ISBN 978-4-08-891878-5 |
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8 | 2021年10月24日(2021年10月19日発売) | ISBN 978-4-08-892085-6 |
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9 | 2022年3月23日(2022年3月18日発売) | ISBN 978-4-08-892257-7 |
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10 | 2022年9月21日(2022年9月16日発売) | ISBN 978-4-08-892451-9 |
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11 | 2023年4月23日(2023年4月18日発売) | ISBN 978-4-08-892671-1 |
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