風説の流布

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風説の流布(ふうせつのるふ)とは、有価証券(株式など)の価格を変動させる目的、または競争関係にある他人の営業上の信用を害する目的で虚偽の事実を流すこと。

概要[編集]

株式取引で儲けを出すには安い時に買って高い時に売るのが基本である。しかし狙った銘柄が必ずしも下がって上がるとは限らない。そこで虚偽の情報(例:A社は今期赤字決算の見通しだ)を流すことで意図的に株価を下げ、そのタイミングで買い注文を出し、決算で実際は黒字だったと発表されて株価が上昇したところで売却すれば利益を出せる。

しかしこれらの虚偽の情報は市場の信頼性、健全性を阻害し、投資家の投資判断を誤らせる。これを防ぐため金融庁内に証券取引等監視委員会が設置され、風説の流布の動きを知った場合に同委員会へ通報し、風説の流布が認められると10年以下の懲役または1000万円以下の罰金に処される。

相場の変動を目的とせず、ライバル社を蹴落とすために偽の情報を流す場合は偽計業務妨害罪などで罰せられる。しかし結果として相場の変動につながった場合は風説の流布で罰せられることもある。