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(きり)とは気象の一種であり、が地表にひろがっているものである。

概要[編集]

空気中の水分が冷却などにより飽和状態となり、細かな水滴となって空気中に漂っているもので地表面で発生しているものを指す気象である。雲とは発生原理から漂い方も基本的には同じものであり、気象観測の手引きによれば空中に浮遊していて地表面に接していれば霧、完全に空中に浮いていれば雲と定義している[1]。そのため、にかかる雲などは観測位置によって雲でもあり霧にもなりうるものであるとされる。なお、観測地点において水平視程が1km未満のものを霧と言い、1km以上のものは「もや」とされる。さらに、視程が陸上で100m以下、海上で500m以下の状況になると「濃霧」となる。濃霧になると自動車の運転や海上航行に危険をきたすことから、発生が予見される場合は気象注意報の濃霧注意報が発表される。

構成する粒子が水ではなく乾いた粒子によるものの場合、煙霧(えんむ)と呼ばれることがある。

霧とにたものにというものもあるが、こちらは正式な気象用語ではないため天気予報などで使われることは無いとされる。

人間生活との関わり・利用[編集]

本当に霧が濃いと、「真っ直ぐ前方に伸ばした両方の掌が見えない」「足下が見えない」くらいの状態になる。とはいえ、それは光の散乱によるものなので、照度は高かったりもする。

自動車においては霧の中で自車の位置をアピールするため、霧灯と呼ばれるフォグランプ・バックフォグを装備していることもある。また、灯台船舶においては霧の中でも自らの位置を知らせるため、霧笛と呼ばれる音響装置が使用されることもある。

その他[編集]

「黒い霧」のように、見えないことを霧になぞらえた表現も多く存在する。

脚注[編集]

関連項目[編集]

  • 黒い霧事件 政界やプロ野球における汚職事件などに命名されるもの。松本清張のノンフィクションに由来している。
  • 白い霧事件 第1戦の試合中に発生した霧から、前述の黒い霧になぞらえてこう呼ばれることがある。
  • フォグランプ

脚注[編集]