関東鉄道キハ532形気動車

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関東鉄道キハ532形気動車(かんとうてつどうきは532がたきどうしゃ)とは、関東鉄道竜ヶ崎線で使用される気動車の1つ。

登場の経緯[編集]

1971年より日本において戦後初のワンマン運転をした竜ヶ崎線では、廃止された江若鉄道から気動車を譲り受けてキハ520形2両とキハ530形1両に分け、大半の在来の小型車を一掃したが、キハ41302の1両のみ残され、ワンマン化の上で運用に就いていた。

その後、1970年代半ばに入りキハ520と530の合計3両はエンジンが江若時代にDMH17系に新調されていたため車体の載せ替えを行ったが、キハ41302のみは非力なDMF13系エンジンに総括制御が不可能な構造の組み合わせであったこと、さらには同車の履くTR26系台車が構造上19m級の車体に耐えきれなかったことから筑波鉄道からキハ511を持ってきて車体更新する計画を立てるも途中で頓挫。代わりにキハ20系から機器を流用したセミ新車を仕立てることになった。

このようにして誕生したのがキハ532形で、1981年に1両のみが落成している。

構造[編集]

車体はキハ530形キハ531の新造車体に準じた3扉ロングシート車としているが、車体長を20mに延長している。幅も2844mmとされた。

なお、竜ヶ崎線では片側の扉のみを使用するため、運転台が竜ヶ崎側では右側に、佐貫側では左側に設置され、運転台のない側の扉は他線区への転属や他社譲渡を考慮して設置されているものの全くもって使用されない。

当初は冷房装置を搭載せず、グローブ型通風器を6基、屋根上に搭載している。

エンジンと変速機はキハ20系由来のDMH17CにTC2Aの組み合わせとなっている。台車もキハ20系由来のDT22とTR51としており、ブレーキ方式も種車からDA1A自動空気ブレーキを流用している。

改造[編集]

長らく非冷房車かつDMH17系エンジン搭載車であったが、2002年に冷房化、2013年にDMF13HZへの換装が行われ、それぞれにおいて非冷房車、DMH17搭載車が関東鉄道から全滅した。

運用[編集]

本系列は極めて特殊な構造を持っていることから竣工以来竜ヶ崎線でのみ使用されている。

1990年代に入り、キハ520や530は機器の老朽化によりキハ2000に代替廃車されたが、本系列は代替の対象外とされ、継続使用されている。

2020年現在は主に土曜日の9〜14時台に運用されるほか、キハ2000形1両が検査のために入場した際には2両運用時に竜ヶ崎方に本系列を連結する。

関連項目[編集]