誤帰属
誤帰属とは、生起した事象の原因を誤った理由に帰すこと。
誤帰属を起こすと、
- 迷惑で
- 被害者意識が強く
- 他罰的かつ報復的で
- 攻撃的な
- 反社会的な態度を取る
ことが多いように見受けられる。
ただし、「他者をコントロールする」というのは欲求の充足であることは確かであり、そのため依存性があることは確からしい。
概要[編集]
「雨男の誤謬」がよく知られる。「あいつが来たから、雨が降る確率が高い」が真だとして、それが「あいつの普段の行ないが悪いからだ」と理由付けしてしまうのが「雨男の誤謬」である。アマガエルが鳴いたから雨が降るわけではなく、単に「アマガエルは雨が降りそうなときを狙って繁殖行動を起こすように本能ができている」だけの話であり、雨男は「雨が降りそうな条件が揃うと出歩きたくなる」だけ(天気図を見て、「これは山は避けよう」というので市街地にしただけだったとか)かもしれない。
こうした誤謬を起こしやすい(すなわち、誤帰属を起こしやすい)人は少なからずいる。同時に「誤帰属しやすい人」をカモにしようとする人間も少なからずいる。東京では渇水期になると珪藻が繁殖するため水道水が不味くなるため浄水器のセールスマンのカモにされた人も多いが、東京都水道局が塩素ではなく過酸化水素を使い高度浄水に切替えたために浄水器では稼げなくなって天然水とか名水とかを売りにした商売が盛んになった[1]。
そんなわけで、誤帰属に対する耐性を落として社会をカモの養殖場にしようと目論む輩もあり、そうした輩の仮想敵はネット民である。そうなると電子ゲームはネット社会へのゲートドラッグみたいなものであり、「プログラミングという狭き門を通ってプログラ魔は全員過労死しろ」とでも思っているらしい。「ハッカーは全員変態」は事実としては正しいし商売の邪魔ではあるかもしれないが[2]、社会的には有害ではない。
よって、政治家が誤帰属を政治利用しようとするのは「自分が議席を得るために有効だと考えたから」である。ところが馬鹿な国民はコントロールしづらいのである。これが政治的な貧困の悪循環を起こしている。かつては国が教科書検定制度を悪用して「一億総白痴化」を試みたが、いまやテレビのマスコミ性は低下して往年の勢いを失っている。
予防[編集]
論理的な文章力を鍛えると優位に誤帰属が減少することが知られている。
日本語を正しい意味で使いつつ、総合的に辻褄の合った嘘を吐(つ)き続けることができたら、それはきっと嘘ではなくて本当なのである。
その観点から謂うと、古典論理よりも直観主義の論理や様相論理のほうが役に立つ。「なぜ低気圧になると雨が降るのか?」と質問されたとしよう。「大気の仮想分子当量は 29 で、水蒸気の分子当量は 18 だろう。つまり湿った空気のほうが乾いた空気より軽いだろう。上に乗ってるものが軽いんだから、そりゃあ浮くだろう。で、上にゆくと気温も気圧も低くなるから水が過飽和になって水とか雪とかになって降ってくるわけだ。だから、『雨が降っているときにはなぜ気圧が下がるのか?』と問うのが先だろう」と言えば逃げる奴は逃げるし食いついてくる奴は誤帰属に耐性がある。「アルキメデスの原理を証明できるか?」だったら「それはパスカルの原理から直接に照明できるはずだが、積分が苦手なので私には無理だ」と正直に言えば、「こいつ、頭がいいな」と勝手に誤解してくれる。
だからEnpedia上でフツーにわかりやすく編集を積み重ねていると、誤帰属に耐性ができるはずだ。