褒章
ナビゲーションに移動
検索に移動
褒章(ほうしょう)とは、広く民間の各種善行・功労者に授与される栄典のことである。
概要[編集]
明治時代前期の明治14年(1881年)に太政官布告の褒章条例で定められ、初めに紅綬褒章、緑綬褒章、藍綬褒章の3種が設定され、その後、紺綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章が加わり、6種となった。このように受章対象による区別はあるが、等級の差はない。
なお、緑綬褒章が、「孝子順孫節婦」など儒教的な善行から、ボランティアなどの福祉への功労に改められたり、黄綬褒章が防海事業への寄付から農工商への精勤に改められた以外は対象の大きな改正は無い。
一般に最も知られるのは芸能人への授章が多い紫綬褒章である。
問題点[編集]
例えば、黄綬褒章、藍綬褒章、紫綬褒章がメーカーの技能職、技術職、ベテラン芸能人など「一つの仕事(事績)を長期間コツコツ継続する人」が受章されやすいのに対し、高輝度青色発光ダイオードを世界で初めて発明した中村修二[注 1]のように「一瞬のひらめきや勘によって革新的な発明創作を成し遂げた人」は受章されにくく、世情の変化に対して受章基準の変化が鈍いとの考えを持つ人がいる。