茉建寺エリノアの非主流科学研究室

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茉建寺エリノアの非主流科学研究室』(まっけんじエリノアのフリンジ・ラボラトリイ、Mackenzie Eleanor's Fringe Laboratory)は、榊一郎による日本ライトノベル作品。イラストはちり

概要[編集]

2012年12月にファミ通文庫より、榊一郎によるフリンジ・コメディとして発売された。

ストーリー[編集]

太宰駆流は、学園の転入初日に遅刻しそうになって急いだいたところ茉建寺エリノアなる少女に捕まってしまう。そこで、爆破されてしまって脳以外が損壊。エリノアの手下・助手・戦闘員になって、新しい身体を復元するまでの一か月間、義体をつけて生活することになる。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

太宰 駆流(だざい かける)
本作の主人公。私立大尊寺学園への転入初日に寝坊して遅刻しそうになって走っていたところ、茉建寺エリノアのアンドロイドとぶつかって捕獲されてしまう。エリノアが自分に似せたアンドロイドで駆流を捕獲したが、うっかり安全装置を外してしまったことで爆破してしまい、脳以外は吹っ飛んで機能を失ってしまう。そのため、肉体再生をするまでの間はエリノアの用意した人体そっくりの義体をつけることとなった。義体は見分けがつかないほど精巧な出来であり感覚もあるが、股間の男性器だけはない。そのため、性欲を感じてもものさびしさを感じたりすることとなる。
特に周囲にも義体をつけていることを気づかれずに生活。エリノアの研究のために動き回ったりするようになる。
茉建寺 エリノア(まっけんじ エリノア)
研究室に住んでいる少女。授業にはたまにしか出ていないが、成績はトップクラス。そのため、クラスメイトとは距離があるが気にしていない。
マッド・サイエンティストを目指して手下となるべき人間を捕獲しようとしていた。たまたま捕獲された駆流を手下、助手、戦闘員とするのだった。食事は栄養食として味気ない物を食べており、ナイフやフォーク、箸といったものを使ったことがない。エリノアの食事風景を味気ないと感じた駆流がハンバーグを作って、エリノアに食べさせたところ、エレノアは駆流の作った料理を食べるようになった。
駆流に協力してもらって科学の力で友達を作ろうとする。そして、廣田円香を研究対象にすることにして、円香の血などを駆流に集めさせた。そして、人造人間の円香Ⅱを作り出した。

私立大尊寺学園[編集]

廣田 円香(ひろた まどか)
駆流のクラスメイトの女子。交友関係は広く、男女問わず話しかけられている。
エリノアが科学で友達を作るのに必要だという円香の血や唾液などを駆流が集めていた。その最中に駆流と目が合い、駆流が自分の後をつけて髪の毛などを集めていたことを知る。そして、駆流が自分のことを好きなのだと思って携帯のメアドを交換して男女交際することになる。そして、翌日の土曜日には駆流をデートに誘って出かけるなどする。
誰とでも合わすことができるため交友関係は広いが、特定の仲のいい人物はいなかった。個性が薄く、欲求が欠落しているために趣味嗜好にも偏りはない。感情が薄く、そのことを駆流に指摘されて別れることとなった。その後、円香Ⅱが自分になり変わろうと殺しに来た時も、明確な欲望を持つ 円香Ⅱの方が自分にふさわしいと受け入れようとした。それを止めようとして円香Ⅱと戦うことにした駆流の右腕がなくなったのを見て、死による恐怖を初めて感じた。そして、円香Ⅱのことも殺さないでくれと庇うなどした。そして、光香という名前を与えられた円香Ⅱと生き別れの妹という設定で一緒に暮らすことになる。そして、駆流と光香と一緒に登校したり、エレノアと友達として研究室を訪ねたりするようになる。
廣田 円香Ⅱ(まどかツー) / 光香(ありか)
円香の髪の毛などを資料にエリノアが作った人造人間。当初は便宜上、円香Ⅱと名付けられた。目覚めてから、円香の上位互換ならオリジナルの円香はいらないと、円香を殺害してなり変わろうとする。駆流や美晴によって失敗する。その後、円香の行き別れの妹という設定で光香という名前となり、廣田家の養女となって大尊寺学園に通うことになった。
鳩村 法子(はとむら のりこ)
駆流のクラスメイトの女子。一年B組の学級委員長。銀縁の眼鏡をかけた黒髪の真面目そうな少女。
牧田 美晴(まきた みはる)
私立大尊寺学園の女性教師。駆流のクラスの担任。
実はフリンジであるエリノアを監視するために派遣された存在。『物品取寄(アポーツ)』という超能力者で特定対象物を取寄せることができる。エリノアの助手となった駆流という存在がどういうものなのかを確かめるために、駆流を屋上に連れて行って戦闘を仕掛け、駆流が危険ではないことを確かめる。そして、駆流にエリノアのことを話して、エリノアが余計な真似をしない様に頑張ってくれと伝える。
二重人格であり、裏の人格はエリノアの監視のために学園にやってきているが、表の人格はそのことを知らない。表の人格は裏の人格のことを知らないため、普通の教師だと思っている。
麻生(あそう)
駆流のクラスメイト。
雨木(あまぎ)
駆流のクラスメイト。
井上(いのうえ)
駆流のクラスメイト。
湖川(こがわ)
大尊寺学園の教師。

その他[編集]

ソルヴェイ
駆流の友達の少女。死ぬ前に駆流に友達をたくさん作って、この世に生まれてきた意味を残してくれるように頼んだ。
高峯(たかみね)
若い警官。戦闘用の機体を遠隔操作してコンビニで買い物をすることになった駆流が不審者として通報されたため、平林と一緒に駆け付ける。ナイフを誤って出してしまった駆流を強盗として捕まえようとするが、気絶させられてしまう。
平林(ひらばやし)
年配の警官。戦闘用の機体を遠隔操作してコンビニで買い物をすることになった駆流が不審者として通報されたため、高峯と一緒に駆け付ける。ナイフを誤って出してしまった駆流を強盗として捕まえようとするが、気絶させられてしまう。

用語一覧[編集]

私立大尊寺学園(しりつだいそんじがくえん)
駆流たちの通う学園。
フリンジ
他とは孤立した天才。科学者で言えばオーバーテクノロジーなどを作ってしまうが、変わり者が多い。倫理や常識を持っていないことも多いため、政府などが監視者を送り込んで見張らせている。莫大な利益を与える可能性のある存在なため、犯罪行為を執行に移さない限りは密かに監視されているだけにとどまっている。

単行本[編集]

タイトル 初版発行日 ISBN その他 サブタイトル
茉建寺エリノアの非主流科学研究室 2013年1月8日(2012年12月27日発売) ISBN 978-4-04-728509-5
  • 第一章 狂的科学者(マッド・サイエンティスト)
  • 第二章 正義の味方
  • 第三章 彼女の事情
  • 第四章 友達第壱号
  • あとがき

外部リンク[編集]