アメリカ同時多発テロ事件
アメリカ同時多発テロ事件(9.11事件)とは、2001年9月11日にアメリカ合衆国の東海岸で発生した大規模テロリズム事件のことである。イスラム原理主義のテロ組織「アルカイダ」にハイジャックされた4機の米国民間航空機のうち2機がニューヨークにあった高層ビルのワールド・トレード・センタービル(世界貿易センター / WTC)2棟[1]に、1機がアーリントンのアメリカ国防総省本庁舎に突っ込み、爆発炎上した。1機はペンシルベニア州で墜落した。首謀者のウサーマ・ビン・ラーディンは2011年5月2日にアメリカ軍の特殊部隊によって殺害された。
死者総数は約3000人。その他、有害物質やアスベストの含まれたワールド・トレード・センターの粉塵を吸ったことで癌にかかり死亡したり、後遺症を負った人も多い。11万2千人が粉塵による健康被害を受け補填金を受け取っている。
謎が多い事件であり、93便の墜落は軍による撃墜だったなど事件に関する疑惑や疑問を持つ者が多い[2]。
ワールド・トレード・センターについて[編集]
この同時多発テロ事件に関する報道、言及においてはいずれも、「飛行機がビルに突っ込んだ」という事は強調されているものの、突っ込んだワールド・トレード・センターが具体的にどのようなビルであったかについてはあまり踏み込んで語られていない場合が多い。そのため、ただのビルに飛行機が突っ込んだだけの事件のように思われ、そのビルの規模や知名度についての認識が不足しており本事件が過小評価されていることが考えられる。
ワールド・トレード・センター(世界貿易センタービル)は南棟、北棟を合わせ5万人の収容規模がある巨大なビルで、テロによって破壊される前はエンパイア・ステート・ビルや自由の女神と並ぶニューヨークの象徴であった。建設者は日系人のミノル・ヤマサキで、多くの工夫が凝らされた傑作であった。
ホーム・アローン2、キング・コング、スパイダーマンなどの複数の映画にも登場していた。また、アンテナを含めたビルの高さは527メートルで、世界一の高さを誇るビルであった(尖塔は含むがアンテナは建物の高さに含めないというルールによって2001年時点に世界一と認定されていたマレーシアのペトロナス・ツインタワーは452メートルに過ぎなかった。)。そのような象徴的な建造物が、この9.11アメリカ同時多発テロ事件によって破壊されてしまったのである。