笠置シヅ子
笠置シヅ子（かさぎシヅこ、1914年8月25日 - 1985年3月30日）は、香川県東かがわ市出身の女優、歌手。本名は亀井静子。「シヅ子」は女優としての芸名で、歌手としての芸名は笠置シズ子だが、本ページは「シヅ子」で統一する。
概要[編集]
大阪の銭湯屋の娘として育ち、歌好きから小卒後松竹歌劇団に入団し、「三笠静子」という芸名を貰う…という道を辿ったが、18歳の時、自分は香川の名家の息子と女中の間の非嫡出子であることを知る。
東京にも松竹歌劇団を作るにあたり、大阪から抜擢された3人のうちの一人になる。
東京で大阪出身の服部良一と会い、ジャズのリリースを試みるが、公安当局の妨害に遭う。
戦時中、大阪の興行師吉本せいの子息の穎佑と会い、戦後に恋仲になって、子を身ごもるが、穎佑は子供の顔を見ずに早逝する。
娘を出産し、シングルマザーとして育てる決意をしたものの、穎佑の死に向き合えずにいた中で、服部良一から、かねてから温めていたブギを歌うことを勧められ、1948年に出した「東京ブギウギ」が大ヒット。これ以降、ブギウギのヒット曲を連発し「ブギの女王」と呼ばれる。
1950年代後半になると、思ったように踊りができなくなり、歌手を廃業して、女優専業を宣言、「ブギで一世を風靡した『笠置シズ子』でなく、新人女優の『笠置シヅ子』」として、薄給でもドラマや映画に出演した。
1966年には、TBS系「家族そろって歌合戦」の審査員となり、1980年の終了まで審査員を務めた。
また、1970年前後に台所用のクレンザー「カネヨン」のテレビCMにも出演しており、「奥さん、カネヨンでっせ」のセリフで知られた。
1985年、70歳で逝去。
2023年10月、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が放送開始され、曲を手掛けた服部、「ブルースの女王」淡谷のり子と共に、令和の世に生前の活躍が注目されるようになった。笠置をモデルにしたヒロイン福来スズ子は、水谷豊、伊藤蘭の娘の趣里が演ずる。
人物[編集]
- 2020年代の50代あたりでは、全国的に「元ブギの女王」より「（歌合戦の）審査員のおばさん」的な地名度が高かった。
- 江利チエミなど、全盛期の笠置に憧れて歌手になった人物は多い。