猪場毅

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猪場毅(いば たけし、1908年1957年2月25日)は、俳人、編集者。俳号は伊庭心猿(いばしんえん)。

東京日本橋生まれ。向島育ち、14歳で富田木歩を俳句の師としたが、のち素行不良で破門さる。大正末から昭和初年、佐藤春夫門下となり諸国を放浪、和歌山滞在時には雑誌『南紀藝術』を創刊、1931年から34年まで全十冊を編集した。のち千葉県市川市真間の手児奈霊堂参道脇に小店「此君亭(しくんてい)」を開き、玩具や墨蹟を商った。永井荷風に師事し、資料調査を任されたが、「四畳半襖の下張り」などに関わり、偽筆製作と売買をしていたのが分かり1940年に絶交され、小説「来訪者」で、平井呈一とともに「伊庭貞」の名で筆誅された。文芸誌「真間」を1946年から48年まで全六冊刊行。

関連書籍[編集]

  • 『真間 伊庭心猿著作集』善渡爾宗衛 編. 東都我刊我書房, 2018
  • 『荷風を盗んだ男 「猪場毅」という波紋』[佐藤春夫], [永井荷風] [著], 善渡爾宗衛, 杉山淳 編. 幻戯書房, 2020.1