渡辺淳一 (作家)

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渡辺淳一(わたなべ じゅんいち、1933年10月24日 - 2014年4月30日)は、日本の作家。

人物[編集]

北海道空知郡出身。札幌医科大学を卒業し、同大の医師となるかたわら、小説を書く。和田寿郎の心臓移植を題材にした小説を書き、直木賞候補になったのを期に医師をやめ、上京して専業作家となり、1970年「光と影」で直木賞を受賞する。1980年、野口英世を描いた『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。『野わき』『化身』『ひとひらの雪』から『失楽園』『愛の流刑地』といった恋愛小説のベストセラーを書く一方、吉岡弥生を描いた『花埋み』、与謝野晶子・鉄幹夫妻を描いた『君も雛罌粟われも雛罌粟』などの伝記小説も書き、1986年、乃木希典夫妻を描いた『静寂の声』で文藝春秋読者賞、2003年に菊池寛賞紫綬褒章を授与される。

自伝小説『白夜』、『阿寒に果つ』など、私小説的な作品もある。直木賞選考委員を務めた。

『失楽園』『愛の流刑地』は「日本経済新聞」に連載されて話題を呼び、映画化、ドラマ化されたが、文藝評論家からはポルノ的小説として批判もされた。没後、渡辺淳一文学賞が創設され、純文学・大衆文学を問わず授与されている。