水俣病
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水俣病(みなまたびょう)とは、国が公害病と認定する中毒性疾患。
概要[編集]
熊本県水俣市のチッソ水俣工場がメチル水銀を含む排水を八代海(不知火海)に流し、それにより汚染された魚介類を食べた住民らに生じた中毒性中枢神経系疾患。阿賀野川沿いで生じた新潟水俣病も同じ疾患症状で、これらおよびイタイイタイ病、四日市ぜんそくと並ぶ四大公害病のひとつに位置づけられている[注 1]。
手足の痺れや視野狭窄などが生じ、胎児期には母親がメチル水銀を摂取したことにより発症する。現在に至るまで、根本的な治療法は発見されていない。公式な確認は昭和31年(1956年)に行なわれた。昭和34年(1959年)11月2日には水俣市の漁民など1500名以上が水俣病を生んだ廃液を流していた日本窒素肥料(現在のチッソ)水俣工場の排水中止を要求してデモを起こし、工場に乱入して警官隊と衝突するなどの事件も起きている。昭和43年(1968年)5月に原因となる排水の流出が止まり、同年9月に政府が公害病と認定した。