残当
残当(ざんとう)とは、「残念だが当然」、もしくは「残念でもないし当然」を略した言葉であり、なんJの母体ともいえる野球ch発祥のネットスラング、もといなんJ語である。
概要[編集]
元ネタは2006年に2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)の野球chにて立てられた「●●速報・豊田投手、投身自殺●●[1]」という不謹慎極まりないスレッドに投稿されたものである。
●●速報・豊田投手、投身自殺●●
「残念だが当然。男らしい最期といえる」
1 :どうですか解説の名無しさん:2006/07/14(金) 21:53:07.09 ID:AE9b2KtO
首都高4号線外苑出口付近で読売巨人軍の豊田投手(32)が大型トラックに飛び込み即死した。
度重なるリリーフ失敗
苦にして発作的に飛び込んだものと見られる。
巨人原監督の話
— 実況せんかいゴルァ!@やきうch
この豊田投手とは2005年にFA権を行使し西部ライオンズから読売ジャイアンツに移籍した豊田清であるが、当然ながらこのような事実はなく、いわゆるフェイクニュース、もしくはネタスレ[注 1]の一種である。また、豊田は1972年2月生まれであり、スレ立て当時は34歳である。なお、この日は東京ヤクルトスワローズ戦にリリーフとして登板していたものの、1点リードを守り切れずにサヨナラ負けを喫しており、チームは9連敗となり、翌日には一軍登録を抹消されている[注 2]。
スレでは不謹慎というレスが多かったものの、原のコメントに笑う者もおり、次第に野球ch内、後継的ななんJにおいても使用されるなどよく使われるフレーズとなっていった。
その後にこのフレーズが略され、残当として多く使用されるようになったといわれている。その過程で「残念でもないし当然」も自然発生したといわれており、全く同じ略字でニュアンスが異なる意味をもつスラングが定着したと思われる。あまりに定着しすぎたためかなんJを飛び越えてSNSなどにおいても広まってしまったため、中には一般用語と勘違いしてしまっているユーザーもいたとか。
広まり方[編集]
正確な時期は不明だが、2010年代前半にニコニコニュースで「残当」という言葉が紹介された際には、コメント欄は「は?そんな言葉知らねーよ」という反応で埋め尽くされた。発祥のスレから10年(?)程度たった時点でも、サイトが違えばその程度の知名度しかなかったのである。当時ニコ厨だった者の肌感覚としては、このニュースの「そんなの知らねーよ」を通じて、逆説的に広まっていった印象があるのだが、今となっては明確なソースを示しようもなく不確かな伝聞情報とならざるをえない。傍証を挙げるなら、ニコニコ大百科に「残当」の記事が作られたのは、実に2020年になってからのことである。