楽単

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楽単(らくたん)は、大学において楽に単位が取れる授業科目を指す[1]

2016年のベネッセ教育総合研究所の調査によると、大学生の学修において、楽単の授業科目を好む傾向が2008年よりも13ポイント増加している[2]

概要[編集]

大学生が主に使う言葉で、「楽にとれる単位」の略語である。この言葉がいつ頃から使われ始めたのかについては諸説あるが、20年ほど前から使われていたという説が有力で、比較的新しい言葉といえる。

分類型[編集]

楽単はいくつかの種類に分類される。

社会性重視型楽単[編集]

これに属す楽単は学生に人気を集める教授に多くみられる傾向がある。具体的に社会性重視型楽単とは、教授が大学生時代にしか経験することのできない事柄が、今後の人生において勉学よりも大切であるという考えを持っており、それ故に、”大学生は勉強よりもやることがあるだろうから、レポートさえ出していれば単位は約束する”という楽単である。教授が大学生時代しかできないボランティア活動であったり、短期留学、サークル活動、部活動への一定以上の理解を持ち合わせていることが必要条件だ。学生はこの”社会性重視型楽単”に属する教授に対して、自分のことを理解してくれていると感じ、他の教授よりも自分と近い距離間にいるという感覚が芽生え、評価が上がるという。

専門外型楽単 [編集]

これに属す楽単は私立文系大学に多い。具体的に専門外型楽単とは、文系の学生に対して当然学んでこなかったであろう理系の授業を行わなければならない状況下で、授業を理解している学生が一握りも見受けられず、仕方なく全員に単位をあげるというもの。物理や化学が圧倒的比率を占める。

自己満足型楽単[編集]

この自己満足型楽単とは、教授が自身の研究にしかもっぱら興味がなく、授業も自身の研究内容を永遠に90分間しゃべり続け、その結果授業は教授の自己満足でしかなく、壊滅的なテスト結果を目の当たりにし、ほぼ全員を落とすか、単位を渡すかの二択になるというもの。自分の書いた本を教科書指定する教授に多い。

日本の単位取得基準[編集]

日本の大学の単位取得については、文部科学省が条文を用いて基準を定めている。

(参照条文)
○大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)(抜粋)
第21条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
2 前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
一 講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
二 実験、実習及び実技については、三十時間から四十五時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。ただし、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学が定める時間の授業をもつて一単位とすることができる。
三 一の授業科目について、講義、演習、実験、実習又は実技のうち二以上の方法の併用により行う場合については、その組合せに応じ、前二号に規定する基準を考慮して大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
3 (略)
第25条の2 大学は、学生に対して、授業の方法及び内容並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示するものとする。 

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/daigaku/04052801/003.htm より。

楽単を探すには[編集]

楽天みんなのキャンパスというサイト(リンク)に、各大学の教授・講義の口コミが乗っており、それを参考にする学生も多い。

脚注[編集]

  1. 朝日新聞 2014年5月4日 朝刊30面
  2. 日経産業新聞 2017年8月21日 17面