東濃鉄道駄知線

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駄知線(だちせん)とは、かつて岐阜県土岐市土岐市駅と東駄知駅までを結んでいた東濃鉄道の鉄道路線である。

概要[編集]

沿線で産出される陶磁器の原料や製品輸送を主目的としていた鉄道路線で、陶磁器産業で土岐郡の有力な町だった駄知町の窯業経営者の籠橋休兵衛が主体となって設立された駄知鉄道に源流を持つ。1944年(昭和19年)に駄知鉄道は笠原鉄道や周辺のバス会社などと合併して東濃鉄道となり、1950年に全線電化された。

1972年7月9日から13日にかけて発生した集中豪雨昭和47年7月豪雨)によって発生した洪水で土岐川にかかる土岐川橋梁が流失した。当初は復旧を検討していたが、莫大な復旧費用がかかるのに対して鉄道部門の採算が悪く、復旧を断念。2年以上の休止期間を経て正式に廃線となった。

使用車両[編集]

蒸気機関車
  • 1形
自社発注の20トン級C形機関車。
  • 11形
国鉄から2850形機関車を1923年に譲り受けたもの。1938年に日曹炭鉱天塩砿業所専用鉄道へ移籍。
  • 3形
国鉄から1225形機関車を譲り受けたもの。1950年に建設省へ譲渡。
客車
  • ハフ1・2
駄知鉄道開業時に鉄道省から購入。ハフ2は廃車後に大阪窯業セメントへ譲渡。
  • ハ3・4
1923年に愛知電気鉄道から購入。1939年に鹿本鉄道へ譲渡。
  • ハ5
1927年に揖斐川電気から購入。1952年にハフ2と共に大阪窯業セメントへ譲渡。
電気機関車
  • ED1000形
電化開業時に導入した東芝製の凸型機関車。引き取り手が現れず、路線の廃止と運命をともにした。
電車
  • モハ100形・クハ200形
モハ100は自社発注車、クハ200は国鉄から払い下げられた買収国電。廃線後、全車両が高松琴平電気鉄道へ移籍し、2000年まで在籍していた。
  • モハ110形・クハ210形
1964年と66年に西武鉄道からモハ151形とクハ1151形を譲り受けたもの。廃線後、モハ111-クハ211は総武流山電鉄へ、モハ112-クハ212は名古屋鉄道へ譲渡された。

脚注[編集]

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