東京ローズ

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東京ローズ(とうきょう - )とは太平洋戦争中に、日本から米兵向けのゼロアワーというラジオ放送(謀略放送)をしていた謎の女性ディスクジョッキーの通称である。

概要[編集]

一人の女性DJが東京ローズと呼ばれていたわけではない。ゼロアワーには複数の女性DJがおり、その女性DJたちが東京ローズと呼ばれていたのである。

ゼロアワーでは、アメリカの音楽を流したり、アメリカにおけるスポーツの試合の結果を伝えるなどして米兵の気を引いておいて「日本を爆撃しに来たら撃ち落す」「奥さんは今頃、浮気している」などと言って米兵を不安な気持ちにさせていた。

東京ローズの声は、アメリカ兵が聴くとイギリス女性の声に聞こえ、イギリス兵が聴くとアメリカ女性の声に聞こえるという不思議な声であった。

反米放送ではあったのだが、可愛らしい女性の声で英語の放送が聴けるので、ゼロアワーはアメリカ兵にとって貴重な娯楽の一つだったという。

戦後の東京ローズ捜し[編集]

戦後「自分が東京ローズの一人だ」と白状したのは、アイバ戸栗郁子という日系アメリカ人女性一人だけであった。しかし、アイバ戸栗郁子はゼロアワーの中でレコードを掛けることなどを担当していたに過ぎず、その声は東京ローズの可愛らしい声とは全く違うものであったという。

戦後NHKには須山芳江という、アメリカ人さえ仰天するほど美しい英語を話す日系カナダ人の女性職員がおり、その須山芳江が東京ローズの中心的人物だったのではないかと言われている。日系カナダ人の須山芳江が東京ローズであれば、アメリカ兵にはイギリス人女性の声に聞こえ、イギリス兵にはアメリカ人女性の声に聞こえたという謎にも説明が付く。須山芳江は横浜の映画館からの帰りに、酔っ払った米兵が運転する車に轢かれて死亡した。

登場する作品[編集]

関連項目[編集]