数理パズル
数理パズルとは、数理的推論に基づき、与えられた問題に対する解答を行なうことをいう。
純粋に手作業によって行う「エレガントな解答」と、パソコンを使った「エレファントな解答」[1]がある。
概要[編集]
一回性のものと、永続性のものに分かれる。
一回性(即興性)のものとしては「(十進数の)四桁の数字を使って、加減乗除算によって10を作る」というものがあり、永続性のものとしては「四つの数字があったとして、0を含まず四つの数字がすべて異なっている場合、必ず加減乗除算のみによって10を作ることができることを証明せよ」というものである。どちらも「Make 10 パズル」「テンパズル」とよばれ、後者はエレファントな手法による。
代表的な数理パズルとしては、以下のようなものがある。
- マスター・オブ・ペイメント
- 贋金の問題
- Make 10(テンパズル)
- 鴛鴦の遊び
- Tic-Tac-Toe(マルバツ)
- カレンダーの再利用(ただし、移動祝祭日があるとややこしくなる)
- ペントミノ
- 魔円陣
かつて「四色問題」という悪名高い問題があったが、その解法がエレファントであったため、「あんなものは証明とは認めたくない」という人もいる。類例に「ルジンの問題」がある。
未解決問題としては、「コラッツ予想」(「いわゆる角谷予想」「3n + 1 問題」とも呼ばれる)がある。
「ギリシャの三大難問」や「連続体仮説」のように、「無理。証明不能」というのが証明されたりする例もある。
数理パズルの例[編集]
解についてはネタバレになってしまうため示さない。
マスター・オブ・ペイメント[編集]
「小銭入れの中にある硬貨を、何らかの基準によって、いかに適正化するか」というものである。
一円玉は五枚以上あると「よくない」と思い「なぜ五円玉ではないのだ」と思う、五円玉が二枚あると「なぜ十円玉ではないのだ」と思うし、十円玉は五枚あると「なぜ五十円玉では」、五十円玉は二枚で百円玉、百円玉は五枚で五百円玉、五百円玉は二枚で千円札である。
これが米国であるとクォーター(25セント玉)はチップなどに便利なのでより複雑になるが、人間が相手だと混乱されることがあった。
贋金の問題[編集]
大雑把にいうと二種類ある。
「八枚のコインがある。そのうち一枚は贋金であるため“軽い”ことが解っている。天秤を二回使って、その贋金を検出せよ」というものである。
いわゆるヒッカケ問題であり、これが九枚だったらそれほど難しくはない。ただし、「そのうち一枚は贋金であるため軽いことが確実に解っている」というのが判っているという前提に、若干の無理がある。
その2は、「十二枚のコインがある。そのうち一枚は贋金であるため重さが違うということが解っている。天秤を三回使って、その贋金を検出し、なおかつそのコインが重いか軽いかも判別せよ」というものである。
システムエンジニア研修ではありがちな課題である。
なお、数理パズルではなくクイズとして出題されるものとして、「十三枚のコインがある。そのうち一枚は贋金であるため重さが違うということが解っている。天秤を一回だけ使って、その贋金を検出し、なおかつそのコインが重いか軽いかも判別せよ」というものがある。
解は「正十三角形の天秤を持ってくる」だが、パズリストに殴られたことがある。
Make 10(テンパズル)[編集]
「(十進数の)四つの数字を使って、加減乗除によって 10 を作れ」というパズル。「0025」だったら「(2×5)+0+0」で済むが、なかなかわかりにくいものも多い。少なくとも「0 を含まない四つのそれぞれ異なる数字」については可能であるということがエレファントな形で証明されているが、プログラムを書いてパソコンで全数解をもとめようとすると、けっこう難しいために上級システムエンジニアにとっての課題である[2]。棋士の藤井聡太の“趣味”だという。
鴛鴦の遊び[編集]
Tic-Tac-Toe(マルバツ)[編集]
詳細は「三目並べ」を参照
ペントミノ[編集]
詰将棋[編集]
三大和算家の一人として知られる久留島喜内は多くの詰将棋を遺している。