愛知製鋼刈谷工場旧試作工場
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「愛知製鋼刈谷工場旧試作工場」(あいちせいこうかりやこうじょうきゅうしさくこうじょう)は、愛知県刈谷市豊田町三丁目6の愛知製鋼株式会社刈谷工場内にある2棟の施設。所有者は愛知製鋼株式会社であるが、運営はトヨタ産業技術記念館が担当している。
歴史[編集]
1933年(昭和8年)9月1日には株式会社豊田自動織機製作所内に自動車部が設立され、1934年(昭和9年)3月にこの試作工場が竣工した。木造平屋建であり、建築面積は東棟が934m2、西棟が758m2である。1935年(昭和10年)5月にはトヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎らが中心となって、この試作工場でA1型試作乗用車が製作された。同年8月にはG1型トラック試作車も完成している。1936年(昭和11年)4月にはこの試作車を改良して、トヨタ初の量産型乗用車であるAA型乗用車の生産を開始している。月産2,000台の挙母工場が設立されたのは、自動車部の設置から5年後の1938年(昭和13年)のことである。1944年(昭和19年)には昭和東南海地震を、1945年(昭和20年)には三河地震を耐えた。
建物の老朽化が進行しており、耐震性の問題から取り壊しも検討されたが、トヨタグループの共有財産として保存を行うことが決定し、2018年(平成30年)5月10日には登録有形文化財に登録された。同年7月18日から一般公開されている。2014年(平成26年)には豊田喜一郎に焦点を当てた佐藤浩市主演のスペシャルドラマ『LEADERS』が放送され、この試作工場も大きな役割を果たしたことから、愛知県外などからの見学者も多数訪れている。
概要[編集]
- 名称:愛知製鋼刈谷工場旧試作工場(旧豊田自動織機製作所自動車部試作工場)
- 棟数:2(西棟、東棟)
- 所在地:愛知県刈谷市豊田町三丁目6
- 構造:木造平屋建、小屋組はキングポストトラス、外壁は亜鉛鉄板張。
- 建設年代:1934年(昭和9年)/昭和 20 年代に改修
- 指定:登録有形文化財(建造物)
- 登録年月日:2018年5月10日
見学案内[編集]
- 開館日 - 平日
- 開館時間 - 9時30分~17時
- 見学料金 - 無料
- 見学時間 - 40分
- 見学方法 - 事前申込制、ガイドによる案内
- 1日4回 - 9時30分、11時00分、14時00分、16時00分
- 1回につき50人まで
- 休館日 - 土日祝日、年末年始、ゴールデンウィーク、夏季休業
参考文献[編集]
- 「トヨタ創業の試作工場、7月に一般公開」日本経済新聞、2018年5月17日
- 愛知製鋼刈谷工場旧試作工場東棟(旧豊田自動織機製作所自動車部試作工場) 文化遺産オンライン
- 愛知製鋼刈谷工場旧試作工場西棟(旧豊田自動織機製作所自動車部試作工場) 文化遺産オンライン
- 「歴史を受け継ぎ未来をつくる」『ケーブルテレビの向こうがわ。』キャッチネットワーク、2018年秋号
外部リンク[編集]
- トヨタ創業期試作工場~クルマづくり出発の地~ 公式サイト