腎不全
(急性腎不全から転送)
ナビゲーションに移動
検索に移動
腎不全(じんふぜん)とは、腎機能が正常時の50パーセントを下回る状態のことを言う。血液を本来濾過する糸球体が十分に働かなくなり、毒性物質を排泄することができず、体液を良好な状態に保つことができなくなることを言う。高齢者は腎機能が特に低下することが多く、脱水や感染などから急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)になる場合もある。腎障害(じんしょうがい)とも言う。
概要[編集]
症状[編集]
- 尿の出が悪くなり、血尿や蛋白尿が高頻度で現れるようになる。
- 全身に倦怠感が現れたり、食欲不振が訪れたりする。体内に水がたまって浮腫みや心不全の息苦しさが出てくるようになる。
- 赤血球を増やすホルモンの分泌が低下して、貧血になる。
- 電解質の調整ができなくなり、高カリウム血症となる。
対応・治療[編集]
- 保存療法(手術以外の治療法)があり、これらは運動制限や食事療法、薬物療法などがある。
- 透析は、腎機能が正常の10パーセント未満となったときが開始の目安とされているが、年齢や合併症などの考慮が必要となる。
- 腎移植。
- 薬物療法には降圧薬、尿毒素の吸収抑制、腎性骨症、腎性貧血、高尿酸血症、高カリウム血症などの薬が必要に応じて投与される。
- 腎不全の場合は高カリウム血症を伴うことが多いので、果物や生野菜など血中カリウムを挙げる食品の制限が必要となる。
- タンパク質と塩分の制限が必要となり、塩分は1日5グラムから7グラム以下を目安とする。
- 水分制限は病状により異なるため、医師との相談が必要となる。
- 高齢者の腎不全の場合は、骨関節疾患の疼痛でNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などの鎮痛薬を使用して、腎機能低下を起こすことが多いので注意が必要である。
腎不全の場合の薬[1][編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
外部リンク[編集]
- 腎不全 - 国立循環器病研究センター病院
- 一般社団法人 日本腎臓学会
- NPO法人 日本腎臓病協会