山口瞳

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山口瞳(やまぐち ひとみ、1926年11月3日ー1995年8月30日)は、作家。

人物[編集]

東京府生まれ。少年の頃鎌倉に移転し、鎌倉アカデミアで学んだ。川端康成邸の隣に住み、その養女の政子と宝塚歌劇を一緒に観に行ったりした。その後國學院大學文学部を卒業。寿屋(のちのサントリー)に入り広告を担当する。1962年『婦人画報』に、エッセイ風の「江分利満氏の優雅な生活」を連載し、同作で直木賞を受賞、サントリーを退社して作家となる。『結婚しません』などのユーモア小説やエッセイを多く書いたが、母が神奈川の柏木田遊廓の娘であったことを知った衝撃を描いた『血族』で1979年菊池寛賞を受賞、同作はNHK「ドラマ人間模様」でドラマ化もされた(小林桂樹主演)。なお「柏木田」はドラマでは「わぎだ」と読まれているが、本文にはルビが振っておらず、「かしわぎだ」と読む者もいる。

その後、父方の賭博好きでやくざな性質を描いた『家族』や『人殺し』なども書いた。『居酒屋兆治』など映画化された作品もある。特に毎年四月一日になると、サントリーの広告で新入社員に対する激励の辞を述べるのが慣例になっており、男性サラリーマン層に人気があった。

血縁者[編集]

甥にプロレス記者のウォーリー山口がいる。アメリカWWFでマネージャーのヤマグチ・サンを演じていた。