富貴寺 (奈良県川西町)
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富貴寺(ふきじ)は奈良県磯城郡川西町にある真言宗豊山派の寺院である。山号は清涼山。
概要[編集]
川西町の西端、曾我川と飛鳥川に挟まれた保田地区にある寺院である。寺伝では平安時代初期の貞観年間(859年から876年)に法隆寺東院の夢殿を再興したことで知られる道詮が創建したといわれる。当時は大きな寺院であったが、現在は塀も山門も無く、鎮守の六県神社と同じ境内に南北朝時代末期に建立の本堂があるのみである。この本堂は比較的簡素な構造であるが、内部の仏壇周辺を格子戸で囲んだ特異な形式であり、国指定の重要文化財である。他にも、本尊の木造釈迦如来坐像と本尊の右に立つ木造地蔵菩薩立像は平安時代の造立で、こちらも国の重要文化財に指定されている。
この寺には寺の行事や運営が檀家から選ばれた10人衆で決めるという座中制度が現在も残る珍しい寺であるといわれている。